NECパーソナルコンピュータは1月24日、最大120Hz対応11.2型OLED、そしてMediaTek Kompanio 1300Tを搭載するAndroidタブレット「LAVIE Tab T11(T1195/FAS)」を発表した。編集部から実機とオプション一式が送られて来たので、試用レポートをお届けしたい。
11.2型最大120Hz対応OLEDパネルとKompanio 1300Tを採用したハイエンドタブレット
同社のAndroid搭載タブレットは、12.6型、11.5/11.2型(3モデル)、10.61/10.1型(4モデル)、8型(3モデル)、7型と、いろいろなモデルが用意されている。価格も7型の2万円ちょっとから12.6型の10万円超えまで。用途や予算に応じて選ぶことができる。
今回ご紹介する「LAVIE Tab T11(T1195/FAS)」は、12.6型の1つ下とハイエンド。Kompanio 1300T搭載機は初めて使ったが、なかなかのハイパフォーマンスだ。主な仕様は以下の通り。
NEC「LAVIE Tab T11(T1195/FAS)」の仕様 | |
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SoC | MediaTek Kompanio 1300T(2.6GHz×4+2.0GHz×4)、Mali-G77 MC9を内包 |
メモリ | 8GB/LPDDR4X |
ストレージ | 256GB |
OS | Android 12 |
ディスプレイ | 11.2型OLED(2,560×1,536ドット)/最大120Hz/HDR10+/Type-C(最大4K) |
ネットワーク | Wi-Fi 802.11ax、Bluetooth 5.1 |
インターフェイス | USB Type-C、microSDカードスロット、JBL製Quadスピーカ(Dolby Atmos対応)、ステレオマイク |
センサー | GPS、加速度センサー、電子コンパス、照度センサー、ジャイロセンサー、Hallセンサー |
カメラ | 前面:800万画素(固定フォーカス)/背面:1,300万画素(AF) |
バッテリ/駆動時間 | 8,000mAh/約15時間(Web閲覧時) |
サイズ/重量 | 約263.66×166.67×6.8mm/480g |
付属品 | Type-A/Type-Cケーブル、ACアダプタ(20W)、イジェクトピン |
実売予想価格 | 9万3,280円前後 |
SoCはMediaTek Kompanio 1300T。Cortex-A78/2.6GHz×4とCortex-A55/2.0GHz×4の計8コア。GPUとしてMali-G77 MC9を内包している。2022年5月に発表されたハイエンド向けのSKUとなる。メモリはLPDDR4Xの8GB、ストレージは256GB。OSはAndroid 12を搭載。
ディスプレイは11.2型OLED(2,560×1,536ドット)でリフレッシュレート最大120Hz、HDR10+にも対応する。アスペクト比は16:10だと2,560×1,600ドットなので、64ドット足りず“約”16:10となる。外部出力はType-Cが利用でき最大4Kまで出力可能だ。
ネットワークはWi-Fi 6、Bluetooth 5.1。インターフェースはType-C、microSDカードスロット、JBL製Quadスピーカ(Dolby Atmos対応)、ステレオマイク。3.5mmジャックは非搭載。センサーはGPS、加速度センサー、E-コンパス、照度センサー、ジャイロセンサー、Hallセンサー搭載。カメラは前面が800万画素(固定フォーカス)/背面が1,300万画素(AF)となる。
容量8,000mAhで約15時間(Web閲覧時)駆動可能なバッテリを内蔵し、サイズ約263.66×166.67×6.8mm、重量480g。実売予想価格で9万3,280円前後だ。NEC Directではストレージ128GBモデルも用意され、こちらは8万5,580円。いずれにしてもハイエンドとは言え、Android搭載タブレットとしては少し高めだろうか。
なお、今回届いたオプションのタブレットカバー、スタンドカバー付きキーボード、デジタルペン2は、順に6,578円、1万6,280円、1万1,880円となる。
筐体はいかにもハイエンドと言う雰囲気を醸し出しなかなか良い。そしてスリムだ。重量も実測で476gなので、片手で持ってもそこそこいける。
前面はパネル中央上に前面カメラ。フチは結構狭い。ハイm年は右上に背面カメラ。また少しわかりにくいが中央上辺りに長細いマークがあり、そこへペンが磁石で吸着。ペンへの充電も兼ねる。左側面に電源ボタン、スピーカーL1、microSDカードスロット、スピーカーL2。下側面にキーボード用のコネクタ。右側面にスピーカーR1、USB Type-C、スピーカーR2。上側面に音量±ボタンを配置。付属品はACアダプタ(20W)、Type-A/Type-Cケーブル、イジェクトピン。
11.2型OLEDのディスプレイは、明るさ、発色、コントラスト、視野角すべて良好。さすがOLEDといったところ。発色は設定→ディスプレイ→色彩モードと温度で、標準/ナチュラル/明るい(デフォルト)、また色温度も標準/温かい/冷たいの選択ができる。
リフレッシュレートは高(120Hz/デフォルト)/標準(60Hz)の設定が可能だ。実際切り替えて試したところ、その差歴然。60Hzよりバッテリは消費するものの、後述するように結構持つので、120Hzで常用したいところ。
カメラは前面/背面ともにポートレートモード搭載、ボケ味と美肌も調整可能(ただし顔認識する必要あり)。発色は明るい場所だと結構綺麗だが、低照度になるとノイズっぽく、この辺りはハイエンドのスマホに劣る。なお、前面カメラは顔認証にも対応する。
発熱は季節柄もあるだろうが、ベンチマークテストなど負荷をかけてもほとんど熱を持たなかった。サウンドは左右に2つずつスピーカーがあるため、縦位置でもステレオ再生ができる。加えてサウンドは、パワー、(タブレットとしては)音質も十分。JBL製をうたっているだけのことはある。音楽も映像も十分楽しめる。
オプションのタブレットカバー、スタンドカバー付きキーボード、デジタルペン2、それぞれの重量は順に197g、413g、13g。従ってスタンドカバー付きキーボード装着時でも1kgを大幅に切り軽い。どちらのカバーも裏上部にペン収納用の凹みがあり、磁石でも吸着。合わせてペンへ充電もできる。
タブレットカバーは前面を折りたたみスタンドにすることも可能だ。掲載した写真の様に、本体を立てることも、少しだけ角度をつける(ペン入力中の写真)こともできる。iPadのSmart Folio的な感じと言えば分かり易いだろうか。
ペン自体は4,096段階の筆圧検知に対応。設定→デジタルペンで、ペンと本体が一定以上の距離を離れた場合に、置忘れ防止としてメッセージが出る仕掛けも用意されている。
スタンドカバー付きキーボードは、背面とキーボード部が分離しており、背面は磁石で吸着、約下半分がスタンドになるよう工夫されている。キーボードはアイソレーションタイプのJIS配列で、クリック感もしっかりして扱いやすい。主要キーのキーピッチは約18mm。ただし右上の[-]、[^]、[¥]キーは狭くなっている。後述する生産性モードで威力発揮といったところ。
以上のようにさすがハイエンドだけのことはあり、本体は質感/パネル/サウンドすべてGood。オプションもなかなか良くできている。
Android 12に独自の手書き対応アプリと生産性モード搭載!
初期起動時、ホーム画面は2画面。Dockにはサポートフォルダ、Googleフォルダ、Google Meet、Googleアシスタント、メッセージ、Chrome、Playストアを配置。1画面目は特にアプリの配置なし、2画面目はGoogle Pay、ニュース、Podcasts、カレンダー。
上から下へのスワイプでクイックアクセス/通知エリア、下から上へのスワイプでアプリ一覧、壁紙長押しでウィジェット/壁紙など……操作性はAndroid一般と同じ。特にカスタマイズされていない。ストレージは265GB中19.58GBが使用中だ(若干の画面キャプチャを含む)。
インストール済のアプリは、「アシスタント」、「お客様登録」、「カメラ」、「カレンダー」、「キッズスペース」、「サービス一覧」、「さとふる」、「スプレッドシート」、「スライド」、「ドキュメント」、「ドライブ」、「ニュース」、「パスワードマネージャー」、「フォト」、「マップ」、「マニュアルT11」、「メッセージ」、「メモ」、「らびぽパーク」、「音声レコーダー」、「時計」、「設定」、「電卓」、「翻訳」、「連絡先」、「Chrome」、「Duo」、「Files」、「G CROWN」、「Gmail」、「Google」、「Google One」、「Google Pay」、「Google Playムービー&TV」、「Google TV」、「Home」、「i-Filter」、「Jazzles」、「Keepメモ」、「MyScript Calculator 2」、「Nebo」、「Netflix」、「OneNote」、「Playゲーム」、「Playストア」、「Playブックス」、「Podcasts」、「Travelzoo」、「U-NEXT」、「YouTube」、「YT Kids」、「YT Music」……と、少し多めだ。
なお、キッズスペースは、昔は各社独自のアプリや機構を組み込んでいたものの、今は本機も含め、Googleキッズスペースを利用するようになっている。
中でもペン入力からテキストや図形に変換する機能を備えた手書きメモの「Nebo」、計算式を手書きすると計算する「MyScript Calculator 2」は、本機の特徴的なアプリと言えるだろう。
生産性モードはAndroidのUIをWindowsのデスクトップ的にするモード。特にスタンドカバー付きキーボード接続時に威力を発揮する。ただキーボードを接続しない普通のタブレット時でもFacebook、Twitter、Instagramなどを横に3つ並べて配置できるため(横位置時)、全部を一気に見たい時などは有効だ。USB Type-C経由で外部モニターへ接続すると、外部モニターが生産性モード、タブレット側は通常モードとなる。
またNEC製のノートPCとWi-Fi経由で接続し、タブレットをPCの外部モニターとして活用できる「つながる! LAVIE」にも対応。アプリ起動後、グループのペアリングは暗証番号を使用する。
実はこの機能、同社のPC/タブレット(Android搭載)である必要もなく、Windows版、Android版どちらもストアから“つながる! LAVIE”で検索、インストールすれば作動する(同一LAN上)。
遅延は、Webサイトをスクロールしたり、YouTubeを観たり少し試したものの、あまり気にならないレベルで十分セカンドモニターとして使える。CPU使用率はスクロールなどを行なうとそれなりだが、静止していると大したことはない。またタブレット側はタッチも出来る。もちろん左右だけでなく、上下も配置可能。Windows側の設定→システム→ディスプレイで、画面の向きを縦にすれば縦位置にもなる。加えてファイル転送も可能など、なかなか有用だ!
ただし同社の対応機種以外での利用は、筆者も編集部も保証しないので、自己責任でお願いしたい。
Google Octane 28,695とハイエンドらしいスコア+12時間超えのバッテリ駆動時間
ベンチマークテストは簡易式でGeekBench 6とGoogle Octane 2.0の結果を掲載した。GeekBench 6はSingle-core 978、Multi-core 3,089、Vulkanは4,330。Google Octane 28,695。
なおこれまで使っていたGookbench 5とは互換性がないため、Snapdragon 730G搭載Lenovo Tab P11 Proの値も併記した。おおよその差が分かっていただけるのではないだろうか。ミドルレンジで少し古めのSnapdragon 730Gでは太刀打ちできないスコアでハイエンドらしい内容になっている。参考までにM1搭載iPad Pro 12.9のGookbench 6のCPUは、Single-core 2,198、Multi-core 7,995。
バッテリ駆動時間は、明るさ、音量共に50%。Wi-Fi接続でフルHD動画を連続再生したところ約12時間45分でバッテリが切れた。仕様上、Web閲覧時約15時間となるので、テスト内容を考慮すると妥当なろころだろう。いずれにしてもこれだけ動けば通常用途において問題はない。
以上のようにNEC「LAVIE Tab T11(T1195/FAS)」は、MediaTek Kompanio 1300T/8GB/256GBを搭載した11.2型Androidタブレットだ。SoCのパワーも十分ありサクサク作動、OLEDのパネルは最大120Hzとスムーズで色も抜群! バッテリ駆動時間も十分長く、サウンドも結構鳴る。
3.5mmジャックがないのと、構成の割に少し高めなのは残念だが、ハイエンドなAndroidタブレットを求めているユーザーに是非使ってほしい1台と言えよう。
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2023-02-23 21:17:00Z
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