新たに、非常に低温で可視光を発しない2つの矮星(主系列星)が特徴的な連星系が見つかりました。しかもこの連星系は、互いの軌道を一周するのに1日もかからないほど非常に接近していることがわかりました。
この連星系は「LP 413-53AB」と呼ばれ、米ノースウェスタン大学と米カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究者チームによって同定されました。この2つの主系列星は「超低温矮星」と呼ばれ、あまりにも低温のために赤外線を放射しているので、我々には見えません(そもそも普通の望遠鏡でも見えないのですが)。
研究者は大興奮
この研究の筆頭研究者であるノースウェスタン大学の天体物理学者であるチー・チャン・ディーノー・シュー氏が1月10日、シアトルで開催された米国天文学会で発表しました。
「このような極端な系を発見したことは、とてもエキサイティングなこと」とシュー氏はコメントしています。「原理的には、宇宙に存在するはずなんですが、このような連星系はまだ確認されていませんでした」と。
この研究チームが過去のデータを整理していたときに、この連星系「LP 413-53AB」を発見しました。この連星系は互いの重力で強く結ばれているので、研究者にはこの連星系の発光は1つの星のように見えていました。
しかし、さらに詳しく調べてみると1つの星が別々に存在していることがわかりました。そしてこの矮星の質量が小さく、わずか20.5時間で互いの周囲を公転していました。
リアルタイムで数値が動く
シュー氏らは、ハワイにあるW.M.ケック天文台でこの連星系を直接観測しました。最初の観測は2022年3月のわずか2時間だけ、その後、7月、10月、12月にフォローアップ観測を行いました。
カリフォルニア大学サンディエゴ校の天体物理学教授で、この研究の共同研究者であるアダム・バーガッサー氏は、「この測定をしているとき、たった数分間の観測で物ごとが変化するのがわかりました。」とリリースで語っています。
「私たちが追跡しているほとんどの連星系の軌道周期が数年単位なので、数カ月に 1 度の割合で測定しています。その後しばらくすると、測定結果のパズルを組み立てられるというわけです。でも、この連星系では、スペクトル線が離れていく様子をリアルタイムで見ることができました。宇宙で起きていることを人間の時間スケールで見ることができるのは、とてもすごいことなんです。」
シュー氏とバーガッサー氏らのチームは、2つの星の間の距離が地球と太陽の距離の約1%であることを見出し、この星が誕生してからずっと、お互いをめがけて移動していた可能性があると推測しています。
また、「LP 413-53AB」は数十億年前の星で、これまで検出された連星系の中で最短の公転周期の矮星だと推定されています。この連星系、何だか歳を重ねるごとに親密になっていく友だちのように見えてきませんか。
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2023-02-02 14:00:00Z
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