土星の衛星の地下から噴き出した海水に地球の生命誕生の鍵ともいわれる超高濃度のリン酸が含まれていることが明らかになりました。
土星の衛星「エンセラダス」は表面が厚い氷に覆われた直径500キロほどの小さな衛星で、地下に存在する海の水が氷の割れ目から宇宙空間に間欠泉のように噴き出しています。
東京工業大学など日本とヨーロッパ、アメリカの国際研究チームは14日、エンセラダスの地下の海水に高濃度のリン酸が含まれていることを発見し、その要因を分析したと発表しました。
NASA（アメリカ航空宇宙局）の探査機「カッシーニ」が採取したデータをもとにエンセラダスから噴出した水の飛沫（ひまつ）を調べたもので、地下の海水中のリン酸の濃度は地球の海水の数千倍を超えると考えられるということです。
生命を維持するのに欠かせない元素であるリンの濃度が高い水環境は生命誕生の鍵ともいわれています。
東京工業大学の関根康人教授は「地球の生命の兄弟とも言える似たような生命がエンセラダスに存在することが期待できる」と話しています。
画像：NASAなど提供
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2023-06-15 07:24:53Z
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