Rabu, 20 Desember 2023

【Hothotレビュー】 折りたたみ有機EL搭載「HP Spectre Foldable 17」は、考え抜かれた驚異の完成度だった - PC Watch

HP Spectre Foldable

 2023年9月14日、HPは同社初となる3in1の折りたたみPC「HP Spectre Foldable 17」を発表し、翌10月にシドニーで開催されたカンファレンスで実機を展示したことは記憶に新しい。最大の特徴はディスプレイに有機ELを採用することで折りたたみ可能なフォルダブルPCして、デスクトップ、ノート、タブレットのモードを兼ね備えた3in1デバイスとなっていることだ。

 スペックにオプションはなくCPUは第12世代のCore i7-1250U、メモリ16GB、ストレージ1TBの1モデルのみ。現在はHPの公式オンラインストアで販売開始待ちとなっている。その価格なんと79万8,600円だ。今回、レビュー機材をお借りできたので、早速見ていこう。

8.5mm厚に隠された優れた冷却性能

 CPUには、第12世代モバイル向けプロセッサのAlder Lake-Uから2つのPコア、8つのEコアから構成され、合計10コア12スレッドとなるCore i7-1250Uを搭載。Pコアの最大周波数は4.7GHz、Eコアの最大周波数は3.5GHzで駆動。CPUに統合されたUHD Graphicsの実行ユニット数は96となり、最大周波数は950MHzで動作する。

 システムメモリは基板実装タイプで8GB×2のLPDDR5、ストレージはPCIe Gen 4接続の1TB M.2 SSD、ネットワークモジュールはWi-Fi 6となるIEEE 802.11axに対応、バッテリ容量は25,483mAh(94.29Wh)、OSはWindows 11 Proがプリインストールされている。

メモリは基板実装タイプでMicron MT62F1G64D8CH-031
ストレージはSAMSUNG MZVL21T0HDLU-00BH1
ネットワークモジュールはIntel AX211
バッテリ容量は25,483mAh(94.29Wh)

 CPUのレンダリングでパフォーマンスを測定するCinebench 2024では、マルチコアは242、シングルコアは80、総合的なパフォーマンスを計測するPCMark 10ではスコア4,782となった。たとえば動画の編集など大容量のメモリを必要とする作業には向かないが、Webサイトの閲覧やドキュメントの作成といった一般的なオフィスアプリケーションのほか、LightroomやPhotoshopといった画像処理なら17型のサイズによる恩恵を得ることができる。

Cinebench 2024のマルチコアは242、シングルコアは80
PCMark 10のスコアは4,782、一般的なアプリケーションなら通常のノートPCと同様に動作する

 GPUのパフォーマンスを測定する3DMark Night Raidは12,635、Wild Lifeは9,523、Fire Strikeは3,746、Time Spyは1,370となった。DirectX 11世代のゲームであればタイトルあるいはグラフィックス設定を調整する必要があるが、レガシーなタイトルやブラウザゲームであればパフォーマンスに余裕がある。

内蔵グラフィックス向けのベンチマーク、Night Raidのスコアは12,635
クロスプラットフォーム向けのベンチマーク、Wild Lifeのスコアは9,523
DirectX 11を使用するデスクトップPC向けのベンチマーク、Fire Strikeのスコアは3,746
DirectX 12を使用するデスクトップPC向けのベンチマーク、Time Spyのスコアは1,370

 Unreal Engine 4で開発された話題のオンラインアクションRPGBLUE PROTOCOL、同作のベンチマークソフトを使ってFHD解像度における最高画質と低画質の両方のプリセットで計測。最高画質プリセットのスコアは1,035、低画質プリセットのスコアは2,814と改善するがどちらも動作困難という結果になった。

最高画質プリセットのスコアは1,035、レポートの平均フレームレートは7.027
低画質プリセットのスコアは2,814、レポートの平均フレームレートは20.212

 ちなみにベンチマーク中は上部右側の通気口は排熱方向で負荷時はここから暖かい風を感じるが、ファンノイズは控えめでよほど暗騒音が静かでない限り耳を近づけなければ気にならないレベルだ。

 この薄い筐体に詰め込まれているパフォーマンスから考えれば冷却性能は極めて高く、また通常のノートPCであれば膝上に乗せた際に筐体から伝わる熱問題もあるが、CPUなどを冷却するユニットが上半分にあり、膝上に当たる筐体底面部分の温度変化はない。熱処理に関して言えば完璧だ。

 大型のOLEDを採用しているということで気になるのがバッテリ駆動時間だろう。本機はHWiNFO読みのバッテリ容量は25,483mAh(94.29Wh)という比較的大容量のものを搭載している。Windowsの「電源とバッテリー」項目をOSセットアップ時の電力設定「バランス」のままディスプレイ輝度50%に設定。バッテリライフのテストには、テキスト作成、Web閲覧、ビデオ会議といったタスクとアイドル状態を再現する「PCMark 10 Modern Office Battery Life」を実行した。

 結果は12時間45分を経過したところでバッテリ残量が5%を切り、次のセットで実行されるワークロードが途中で終了した。実際のケースではもっと早い段階で充電が必要になるが、一般的なノートPCと比較しても遜色なく公称値に近い計測結果となっている。ディスプレイの大きさを

ディスプレイ輝度を50%に設定し、バッテリ残量100%からテスト開始
正午過ぎにスタートさせてから終了したのは25時、人間の方が先にシャットダウンしていた

唯一無二、折りたたみPCの未来を見据えた3in1デバイス

 ディスプレイを折りたため、3in1で使えるフォルム、高級感のあるパッケージ、豊富で隙のない付属品、そして第12世代Coreの高性能を詰め込んだ薄い筐体と優れた冷却性/静音性など、HP Spectre Foldable 17はその価格に見合う価値を十二分に備えた製品だと言える。

 特に用途に合わせて変形できるディスプレイは、オフィスやクリエイティブ、エンターテインメント用途では大いに威力を発揮でき、これ1台で幅広い使い方をカバーできると感じた。

 ただその絶対価格は、“コンシューマ向け”とするにはほど遠く、もはやデスクトップ、ノート、タブレットを1台ずつ購入したほうが安い可能性すらある。しかし、折りたたみPCに多くのアイディアを詰め込んだら、3in1のが完成した、そんな未来を見据えたHPのベンチマーク的な要素もあるのではないだろうか。そんな唯一無二な製品と、同社のフォルダブルPC事業に投資する意味も込めて、購入したいものだ。

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2023-12-20 21:12:00Z
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