質疑応答では,Nintendo Switchの後継機種やゲーム以外での今後の取り組み,AI,IP,セキュリティ,ソフト開発に関する質問などが寄せられた。
このうち,「Nintendo Switchの後継機種の転売対策について聞きたい。」という質問に対して,代表取締役の古川俊太郎氏は「転売への対策として,お客様の需要を満たせる数をしっかりと生産することが最重要だと考えており,昨年からこの考えは変わりません。それ以外にも、各地域の事情を踏まえて,法令の許す範囲で何らかの対策ができないか検討を進めています。」と回答した。
また,半導体部品不足によるのハードウェア生産ができないことがあったことについても,現在は解消しているという。後継機種においても部品の不足が生産に大きな影響を与えることは,現時点で考えられないとしている。
AIを活用した取り組みについては,もともとゲーム開発がAI技術と近い関係であるとし,昨今話題になっている生成AIはクリエイティブなこともできるが,知的財産権に関する問題を有していると認識していると見解を示した。技術に対しては柔軟な姿勢で対応しつつも,単純に技術だけでは生み出せない任天堂ならではの価値を生み出していくという。
また,情報セキュリティに関してどういった投資を行っているのかが質問された。2024年6月8日にKADOKAWAが大規模なサイバー攻撃を受けたニュースが報道されたこともあり,情報セキュリティへの関心が高まっている。
これについて任天堂は,専門の業者と協力のうえでセキュリティ上の問題がないかを検証するための診断や,セキュリティを向上させるための様々な取り組みを継続的に行っていると明かした。
社内の情報セキュリティ体制として,2017年より情報セキュリティマネジメントシステムを導入し,情報セキュリティ委員会を設置。この委員会で情報管理に関する方針を定め,物理的・技術的な対策を講じるとともに、社員に対する情報セキュリティに関する継続的な教育の実施などにより,意識の向上に取り組んでいるという。
このほかの項目については,任天堂より公開されているPDFで確認しよう。
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2024-07-01 07:38:14Z
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