2021年、現時点での最推しワイヤレスイヤホンです。
スコットランドのポータブルオーディオブランドRHAから、同ブランド初となるノイキャン搭載完全ワイヤレスイヤホン「RHA TrueControl ANC」が発売中です。ちょっとなじみのない珍しいメーカーですね。
発売前から気になっていたこのノイキャンイヤホン、実機をお借りすることができたので、1週間ほどじっくり試したその所感をお届けします。これはね、良いイヤホンっすよ…!
これは何?:RHA初のアクティブノイズキャンセリング搭載、完全ワイヤレスイヤホン
価格:3万4900円(税込)
好きなところ:今まで試したワイヤレスイヤホンでもトップクラスの装着感と音質
好きじゃないところ:スワイプ操作とケースの大きさ
工芸品のような佇まい
パッケージはシンプル。今回はアンボックスからじっくりやっていきましょうか。
パカっと開けるといきなり本体。のし紙のような保護シートを引っ張り上げれば。
本体の登場。外装を覆うアルマイト処理済みアルミニウムフレームが印象的で、ひんやりとした質感に本物さを感じます。ロゴが印字された外装の質感もマットで、全体的にシックなデザインです。指紋などの脂汚れはやや目立ちやすい。
ケース全体のサイズ感はかなり大ぶり。めっちゃデカイと評判の「QuietComfort Earbuds」に迫るレベルですね。こちらの方がプラスチッキーな印象がなく、小物インテリアのような佇まいでその大きさにも説得力があります。とはいえデカイのはデカイ。
IEMのような極上フィット感が味わえるワイヤレス
ケースはこのようにぐるっと開くタイプ。ケースのロゴを正面から見てL・Rと配置されてるので、反対から見ているこの写真の場合、左右配置が逆になります。
イヤホン本体もずんぐりと大きい。ですが、フィット感は抜群です。その理由はデコボコとした形状にあり。ここ大事なのでじっくり説明しますね。
「RHA TrueControl ANC」は、ユニバーサルIEMのようなフィット性を持っています。ユニバーサルIEMとは、カスタムIEM(ユーザーごとに耳型を取って最適な装着感を作る高級イヤホン)をもっと万人の耳に合う形にしたもののこと。オーディオマニアのための個人カスタムイヤホンを、カスタム不要で多くの人が使えるようにしたようなものです。
「RHA TrueControl ANC」はユニバーサルIEMではないものの、その装着感はユニバーサルIEMに匹敵するほど良質なものでした。実際の装着の様子を見ながら解説しましょう。
写真の状態は、普通にイヤホンを耳穴に装着しただけの状態です。耳穴へはフィットしていますが、この状態では正しく装着できていません。
正しくは、耳のへこみ(対耳輪下脚、ついじりんかきゃく)の内側にイヤホンをグイっと押し込んで引っ掛けます。こうして装着すると、イヤホンを耳穴で支えるのではなく外耳の骨で支えるようになり、耳穴への負担も軽減し、さらに音場の広がりも感じられるようになります。フィット感が評判の「Jabra Elite 75t」も同じ装着方法ですね。
また、正しく装着しないと音が出ない場合があります。これは耳の形状などにより個人差があると思うのですが、僕の場合の事例をお話ししますね。
イヤホンの中央部分に光感知センサーがあって、ココが塞がれてるかどうかで、イヤホンは装着されているかどうかを判断してるようなのです。対耳輪下脚にしっかりとフィットさせない場合、センサーが正しく塞がれず、装着してるのに装着されていないとイヤホンが誤認することがありました。
というのも、僕は最初NGの装着方法で本機を試していたんですよ。「あれ?たまに右耳だけ音が切れるな」と思ってたら、右耳と左耳で装着感が違っていたんですね。左耳は対耳輪下脚にハマっていたけど、右耳は耳穴だけで支えていて、センサー部分が塞がっていなかった。だからイヤホンが装着されていないと判断して、音が途切れていたんです。
この事例は、対耳輪下脚にしっかり押し込まなくても装着できたと感じてしまうほどに、本機のフィット性が良いせいだとも言えます。もちろん正しく装着すれば、さっきまでの装着感よりもより圧倒的にフィット感が増すのですが、多くのイヤホンが耳穴の装着感だけを考えているので、人によっては外耳周辺のフィット感を意識してない可能性もあるかもしれません。なので気をつけてね、というお話でした。
箱に同梱されている豊富なイヤーピースも、フィッティングへの情熱が伺える要素です。コンプライまであるもんなぁ。
音質もノイキャンもトップクラス!
音質ですが、僕が今まで試してきた完全ワイヤレスイヤホンのなかでも、暫定トップに君臨するレベルでした。豊かな音場、精緻な音の粒。何より重低音が心地良く、ワイヤレスであることを忘れるほどに音楽に没頭できます。マイベストだった「MOMENTUM True Wireless 2」を超えちゃった気がする…!
要因のひとつにフィット感の良さがあるのは間違いないでしょう。耳穴の中に音を届けるだけでなく、耳とイヤホンが一体となり、耳全体が再生装置として機能しているような感覚です。6mmのカスタムダイナミックドライバーは、絶妙にチューニングされています。
アクティブノイキャンの威力も優秀。AirPods Proと同等か、数段上回る静寂性です。これも本体のフィット性からくる遮音性が効いてますね。外音取り込みの音はちょーっと嘘くさいかな。よく聴こえるけど、音質への味付けが強い気がしました。
え、イヤホンでスワイプ操作?
唯一「RHA TrueControl ANC」に改善を望む要素があるとするなら、タッチ操作です。このイヤホン側面のデザイン、丸い縁取りを見て物理ボタンだと思っていた人もいることでしょう。僕もです。でもね、これタッチ操作なのよ。
タッチ操作の精度は優秀。フィット感が良いから、多少強めにポンポンとタッチしてもイヤホンの位置はズレません。では何が問題なのか。
スワイプ操作なんちゅうもんがあるんですわ…! この狭い面積に対して前後スワイプで操作しろってかい? できなくはないですが、間違えてタップになることの方が多いです。じっとしてる状況ならまだシュッと狙えなくはないものの、歩きながらのスワイプは打率3割くらい。コツが掴めそうで掴めない感じです。こーれは難しい要素ですよぉぉ。
「ワイヤレスで良い音」に、RHAという選択肢
総評としては、すごく良いワイヤレスイヤホンです。値段に見合った音質とノイキャン、そしてプロダクト的魅力を持っています。ワイヤレスに高音質を求めつつ、ノイキャンにも妥協したくない人には、十分選択肢になり得るでしょう。なにせこのフィット感は唯一無二かと!
ネックになるのはケースの大きさと操作性ですね。この大きさの時点でナイと判断する人もいるレベルだと思いますし、逆にこのどっしりした存在感に魅力を感じる人もいるかも。ステイホームで使うならサイズは気になりませんしね。スワイプ操作は、もう使わないと見切ってしまっても良いと思います。僕もスワイプはほとんど使いませんでしたが、問題なく試聴できました。
ワイヤレスイヤホン界隈においても、この価格帯は最高級モデルがひしめき合うライン。SENNHEISERやSONY、BOSEなどの先駆者たちに、「RHA TrueControl ANC」はフィット感や音質で立ち向かいます。鳴るイヤホンですぜ、コレは。
Photo: ヤマダユウス型
Source: RHA
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2021-01-27 09:00:00Z
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