元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長であり、編集部時代から現在に至るまでゲームプレイ日記やエッセイを執筆している大塚角満によるプレイ日記。今回は、2021年7月9日発売のNintendo Switch/Steam向けソフト『モンスターハンターストーリーズ2 ~破滅の翼~』プレイ日記 第3回をお届け。
前回(第2回)の日記はこちら
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『モンスターハンター』シリーズは、言わずと知れた“アクションゲームの巨頭”である。
最新作、Nintendo Switch用の『モンスターハンターライズ』を見るまでもなく、
巧みな指捌きで、モンスターを翻弄ッ!!
相手の行動を読み切っての、華麗な立ち回りッ!!
武器の特製を活かした、武力と知略ッ!!
血沸き肉躍る、スポーツや格闘技を髣髴とさせるバチバチのアクションが、多くのゲームファンを魅了してきた。
しかし、そこに来ての『モンハンストーリーズ』シリーズだ。
このシリーズはゲームのパッケージにも大々的に刻印(?)されている通り、アクションではなく“RPG”である。
最大の特徴は、練り込まれた壮大なストーリーと……!
『モンハン』シリーズのアイデンティティーであるアクションを駆使したモンスターとのぶつかり合い……ではなく!!
コマンド選択式の戦略的なバトル!!
新作が出るたびに数百万人のハンターを魅了するアクションをあえて使わず、知略に寄せたバトルを採用した、その意気には……掛け値なしに脱帽するしかない!!
……と、俺はこの『モンハンストーリーズ』シリーズのバトルに全幅の信頼と好感を寄せている。それは、
「世界一のガンランサー(笑)と呼ばれたこの俺も寄る年波には勝てず、老眼と反射神経の衰えと加齢臭の影響で、昔のようにガンランスを振るえなくなってしまった……」
↑このような、ネガティブな要素が原因じゃないぞ(加齢臭関係ないしな)。
むしろその逆で、もともとボードゲームやカードゲームといったアナログ系の遊びが好きな俺にとって、じっくりと考えた末につぎの一手をくり出すという『モンハンストーリーズ』シリーズのバトルは、端から琴線に触れまくっていたのだ。とくにいまは、アクションの雄である『モンハンライズ』を遊びつつ、戦略バトルの雄である『モンハンストーリーズ2』を並行してプレイできるというまたとない環境!! ゆえに、
ノーマルNintendo Switchに『モンハンライズ』を、Nintendo Switch Liteに『モンハンストーリーズ2』を入れて、つねに持ち歩くようにしている。そのときの気分によって、アクションと戦略バトルの好きな方にアクセスできる天国のような環境の中、“モンハン漬け”の生活を送っているのだ。
さて、プレイ日記3回目となる今回は、そんな『モンハンストーリーズ2』の“バトル”をクローズアップしてみたい。
3すくみの“妙”
攻略記事なんかでも口が酸っぱくなるほどくり返されていると思うが、『モンハンストーリーズ』シリーズのバトルは、いわゆる“じゃんけん”の勝負だ。
つまり、3すくみ。
“パワー”、“スピード”、“テクニック”という3つの攻撃タイプがあり、それぞれの相性をぶつけることで、大ダメージを与えられたり、逆に相手に飲まれて甚大な被害を被る……なんてこともある。
これだけだと、
「え?? たったそれだけ?? シンプル過ぎて、あっさりしてるんじゃないの??」
と思われるかもしれないが、このスッキリした土台の上に、『モンハン』ならではの、
- 武器の特製
- モンスターの性質
- スキルの妙
これらの要素が加わり、且つ、
- オトモンの存在
- “ライド”による1発逆転
こういった“コマンドバトルならでは”の味付けが加わって、『モンハンストーリーズ2』のバトルを極上な料理に仕立て上げているのである。
まず、もっとも基本となる3すくみの仕組みだが、つぎのようになっている。
- スピードはパワーに勝つ
- テクニックはスピードに勝つ
- パワーはテクニックに勝つ
簡単に言えば、相手モンスターが“スピード”の攻撃を計画していたとき、こちらが“テクニック”を選択していれば勝負に勝って、大ダメージを見込める。逆にパワーを選んでいたとすれば、かなりの損害を覚悟しなければいけない……ってことだな。
そしてもちろん、相手のモンスターは毎回毎回気まぐれに攻撃してくるわけではなく、その特性に合わせた“攻撃タイプの傾向”というものがある。
たとえば、↓こちらのアオアシラさんは、
見るからに……パワー系のファイターに見えるけど、まさにその通り。パワータイプの攻撃を仕掛けてくることが多いので、プレイヤー側はスピードを中心に立ち回るとかなり有利にバトルを展開できると思う。
さらに、1回目の記事で書いたけど、プレイヤーの持つ武器は、“斬”、“打”、“突”の3種があり、それぞれ、
- 斬:大剣、片手剣
- 打:ハンマー、狩猟笛
- 突:弓、ガンランス
このような武器種が割り当てられている。
モンスターの部位によって効果が出やすい武器系統があるので、それも見極めて攻撃すれば……狩場を支配できるのはほぼ間違いないかも!?w
とはいえ、頑なに、
「斬、打、突の武器を1本ずつ装備して、モンスターに合わせて最適の攻撃をする!! それがハンター……いや、ライダーの正しい立ち回りってもんだろ!!」
と、セオリーに凝り固まる必要も……ないと思う。相性の悪い武器種であってもキチンとダメージは入るので(このへんの対処も、じつにモンハンぽくていい)、ハンマーが好きならハンマーだけ、俺のように、
「『モンハン2(ドス)』の時代から、ガンランスしか持ったことがねえ!!!」
という奇特な人は、そのポリシー通りに行動すればいい。
そう、『モンハンストーリーズ2』のバトルは“自由”なのだ。
そのうち記事にするけど、武器ごとに用意された多種多様なスキル、ライドアクション、そして強力なアイテムの使いどころもプレイヤー次第なので、好き勝手に暴れればいい。それにより、多少討伐に苦労するかもしれないけど、バトルが長引くことで相手モンスターの様子をじっくり観察もできるという利点も生まれるので、決してマイナスなだけではないのであるよ。
「そうそう^^ 武器も防具も、好きなものを装備すればいいんだよ^^ それが……“モンハンイムズ”ってもんだろ^^」
俺は今日も、序盤なりに厳選した武器を背負ってフィールドにくり出している。
……そう、↓こんな感じで。
「って、思いっきり3つの武器種をまんべんなく装備してるじゃねえか!!!ww どこがガンランスへのこだわりやねん!!!ww」
……ちっ。
いいんだよ、これで。俺はなぁ……すべての武器種を巧みに使い分けて、少しでも有利に立ち回りたいんだよ!!!w そのためだったら、大剣だろうが狩猟笛だろうが、使いまくってやるぜ!!!w
ポリシーもへったくれもない老ガンランサー(なのか?w)の冒険は、始まったばかりだ!!w
続く!
大塚角満(おおつか かどまん)
元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。2017年に独立。編集部時代から現在に至るまでゲームエッセイを精力的に執筆し、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』、『折れてたまるか!』など、多数の著作がある。
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2021-07-11 10:30:00Z
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