ゲームクリエイターの桜井政博氏は10月27日、YouTubeチャンネル「桜井政博のゲーム作るには」に新たな動画を投稿した。その動画の中で桜井氏は“昇龍拳”を披露。すぐさまユーザーが動画からフレームデータを解析し、データを海外掲示板Reddit上で報告している。
【UPDATE 2023/10/29 11:10】
文中およびタイトルの昇竜拳の記載を、昇龍拳へと変更
桜井政博氏は、ゲームの企画、開発などをおこなう有限会社ソラの代表だ。かつてはハル研究所にも所属しており、『星のカービィ』シリーズや『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズの生みの親として知られている。また2022年8月からはYouTube上に自身のチャンネル「桜井政博のゲーム作るには」を開設。チャンネルでは、ゲーム内の仕組みや仕様、開発における裏話などを動画形式で解説している。
桜井氏は10月27日、「昇龍拳コマンド 【ゲーム性】」と題した上述の動画を投稿。昇龍拳コマンドおよび『ストリートファイター』シリーズにおける昇龍拳についての解説をおこなった。そして動画内で桜井氏は、ゲームにおけるモーションを真似する形で自身の“昇龍拳”と“波動拳”を披露。その動画を受けたあるRedditユーザーは素早く反応。動画から解析したという桜井氏の昇龍拳のフレームデータを報告している。
解析をおこなったIkei_氏は『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』と同じように1秒を60フレームとして計算。桜井氏の昇龍拳の攻撃判定が発生する時間は55フレーム、攻撃判定の持続時間は21フレーム、攻撃後の行動ができない時間である硬直時間は50フレームになるとのこと。なおもちろん『スマブラSP』などのゲームとは異なるため、厳密な技の判定や発生タイミングは不明だ。そのため今回の解析においては、桜井氏の昇龍拳発動時に発生するエフェクトをもとに攻撃判定が測定されたようだ。
ちなみに桜井氏の昇龍拳の上記解析結果と、『スマブラSP』や『ストリートファイター』のリュウの昇龍拳のフレームデータと比較すると、桜井氏の昇龍拳は“大ぶりな技”といえそうだ。まずユーザーによって『スマブラSP』に登場するファイターの技についてのデータがまとめられたUltimate Frame Dataによれば、リュウの昇龍拳の発生は6フレーム、攻撃判定は合計14フレーム分あるとされている。ちなみに昇龍拳コマンド版では、通常版と違い、技を入力してから攻撃判定が終わるまで腕の部分に無敵判定があるようだ。
また「本家」シリーズ最新作『ストリートファイター6』では、カプコン公式よりフレームデータが公開されている。それによると弱、中、強、ODでそれぞれフレームは異なるが、およそ6フレームで攻撃判定が発生し、判定は10フレームほど持続する。その後の硬直時間も30フレーム前後といったところだ。『スマブラSP』や本家のリュウと比較して桜井氏の昇龍拳は、攻撃判定の持続時間が長い代わりに、発生時間と硬直時間も長めに設定されているようだ。
なお桜井氏の昇龍拳にも弱、中、強や、1ボタン版などのいくつかの派生があり、実際にはもっと攻撃の発生が速い技である可能性も否めない。しかし確認できる限りでは大振りな技であるため、本家の昇龍拳とは違い、対空技として使うには難しいだろう。そのため対空に使うよりはむしろ『スマブラSP』における、キャプテン・ファルコンの「ファルコンパンチ」やガノンドロフの「魔人拳」などのように、強力な打撃で相手に大ダメージを与える使いどころの大事な技となりそうである。
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2023-10-29 02:10:00Z
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