第12世代Core i3-1215Uのベンチマークスコアを調べたところ、第10世代のCore i7-10750Hよりもスコアが上という結果を発見してビックリしました。
Core i7-10750Hは、2020年ごろにゲーミングノートPC向けとして使われていたCPUです。当時はハイエンド用でそれなりに高性能でしたが、たった2年でCore i3に抜かれました。
また以下のグラフは、当サイトで計測したPassMark 10 CPU Benchmarkにおける各CPUごとのスコア平均値です。Core i3-1215Uの「12550」は、Zen2世代のRyzen 5 5500Uと同程度。さすがに現行世代のハイエンドCPUにはかないませんが、従来のCore i3シリーズに比べて性能が大きく向上したと考えていいでしょう。
CPUの性能差 (総合性能)
CPU | PassMark 10 CPU Markスコア |
---|---|
Core i7-12700H |
27018
|
Core i7-1280P |
23954
|
Ryzen 7 5800H |
22744
|
Core i7-11800H |
21458
|
Ryzen 7 6800U |
20679
|
Ryzen 7 5800U |
19213
|
Ryzen 7 5700U |
18089
|
Ryzen 5 5600U |
17530
|
Ryzen 5 5600H |
17359
|
Core i5-11400H |
16776
|
Core i7-1185G7 |
13135
|
Ryzen 5 5500U |
12362
|
Core i7-1165G7 |
11723
|
Ryzen 3 5400U |
11695
|
Core i5-1135G7 |
11249
|
Ryzen 3 5300U |
9527
|
Core i3-1115G4 |
6750
|
Celeron 6305 |
2302
|
Celeron N4500 |
2284
|
※スコアは当サイト計測値の平均
もっともPassMarkのCPU BenchmarkはCPUの総合性能を計測するもので、各CPU本来の真価を正確に表わすものではありません。たとえばゲームや動画編集などでは高いマルチコア(マルチスレッド)性能が要求されますが、PassMarkのテストはシングルコア(シングルスレッド)の結果も含まれており、実際のパフォーマンスをつかみづらいのです。別のベンチマークテストを試した結果、ゲームにおいてはCore i7-10750Hのほうが有利という可能性もあります。
またベンチマークスコアは、PC本体の熱設計 / 熱対策などによって大きく変わります。たとえば上記画像のCore i5-1135G7では当サイトの平均値が「11249」であるものの、軽量スリムなSurface Laptop Go 2では8%程度低い結果が出ました。同様に、すべてのCore i3-1215U搭載機種で優れた結果が出るとは限らないわけです。
とは言え、ポテンシャル的には非常に優秀なことには違いありません。これまで「CPUはCore i5以上がおすすめ」と言われてきましたが、これからは「Core i3で十分」に変わる可能性があります。また第12世代Coreプロセッサは総じて性能が高いものの、値段もかなり高め。コスパの観点では、Core i3を選ぶべきケースも増えるでしょう。
そんなわけでCore i3-1215Uの実力を検証するために、現時点で最安と思われる「HP ProBook 450 G9」の東京生産モデルを購入しました。
スペック
OS | Windows 11 Home / Pro |
---|---|
ディスプレイ | 15.6インチ 1920×1080 IPS 非光沢 250nit UWVA タッチ非対応 ※Core i5モデルは1366×768ドットモデルも用意 |
CPU | Core i3-1215U / Core i5-1235U / Core i7-1255U |
グラフィックス | UHD (Core i3、CPU内蔵) / Iris Xe(Core i5/7、CPU内蔵) |
メモリー | 4GB×1 / 8GB×1 / 8GB×2 / 16GB×2 ※DDR4 3200、最大32GB |
ストレージ | 128GB~1TB SSD |
通信 | Wi-Fi 6 / 6E、Bluetooth 5.2、有線LAN(1000Mbps) |
インターフェース | USB Type-C(データ通信のみ)×1、USB Type-A×3、HDMI、有線LAN、ヘッドホン端子 |
生体認証 | 指紋センサー |
サイズ / 重量 | 幅359.4mm、奥行き233.9mm、高さ19.9~mm / 1.79kg~ |
バッテリー | ※後日公開 |
オフィス | なし ※オプションで追加可能 |
購入価格は6万8561円です。Core i3-1215U / 8GBメモリー / 256GB SSDで8万1180円のモデルをベースにして、メモリーを4GBに、ストレージは128GB SSDにダウングレード。さらに土日限定クーポンを使っています(平日21時からの深夜クーポンもあり)。
自分で16GBメモリーに増設すれば、合計で7万6000円程度。さらに1TB SSDに換装してもトータルで8万6000円程度です。もしCPU性能がCore i7-10750H相当だとしたら、相当お得じゃないでしょうか。
現在は入荷待ちのため、到着までどれくらいの時間がかかるかわかりません。到着しだいCPUベンチマークを行なって、実力を検証するつもりです。
*
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2022-07-17 00:22:16Z
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