Valveのゲーム機と言えば今やSteamOSを搭載したポータブルの「Steam Deck」だろうが、実はほぼ10年前に小型デスクトップ型の「Steam Machine」という構想があり、PCメーカー各社が自社製品をベースとしたモデルを発表していた。
その中で異色なのが、Xi3の「Steam Box」だ。このたび、海外のYouTubeチャンネル“Bringus Studios”がこのSteam Boxのベースとなっている「X7A/Piston」を手に入れ、テストしたビデオを公開しているのだが、Bringus氏個人のYouTubeチャンネルで、このマシンに搭載されている特別な「DisplayPort/HDMI両対応ポート」にフォーカスして紹介がなされた。
ご存知の通り、DisplayPortはHDMIとコネクタの形状は似ているものの、その形状自体に互換性はなく、そのまま挿入はできない。また転送方式も異なっており、DisplayPortはデータをパケットにして送るが、HDMIはTMDS方式によりRGBとクロック同期信号をそのまま送るのでこれも非互換だ。
ただ、DisplayPortにはデュアルモードの仕組みがあり、これによりTMDSで信号出力“も”できる。このためユーザーは単純なレベルシフト回路が入ったパッシブケーブルを用いるだけでHDMIに変換でき、最大のハードルとなるのは実質コネクタの形状程度、ということになる。
そのコネクタの形状だが、DisplayPortが16.1×4.76mmであるのに対しHDMIが14×4.55mm(いずれもメス側)、そしてピン数は前者が20ピンで後者は19ピン。そして端子部分はDisplayPortが「コ」の字型となっているが、HDMIが「一」の字型となっている。こうした違いにより、相互に挿せないようになっている。
ところが、こうした仕様を見ていくうちに、なんとなく「DisplayPortはHDMIより大きさに余裕があるので、コの字の端子さえやめればHDMIが挿さりそう」的な雰囲気も見えてくる。「ではそれで実装しちゃおうか」というノリで実装したのが、X7A/Pistonの両対応ポートだろう。
Bringus氏によれば、このマシンではBIOS側でポートの出力方法が選べ、DisplayPortかHDMIか、または自動検出か、が選択できるようになっていたという。また、当然だがどちらのケーブルを挿しても正しく動作したとのことだ。
同氏も確信はないとのことだが、このコネクタは実際に「HDMI/Display Port 2 in 1 Connectors」としてREGO Electronicsが製造/販売している実績がある。製品情報や図面(リンク先はPDF)を見ると、DisplayPortにもHDMIにもない「21ピン」目があり、オープンになっているとHDMI、クローズしているとDisplayPortとして動作するとのこと(その位置については非公開)。
最近のハイエンドビデオカードはDisplayPortの数がHDMIより多い(概ね3:1)のだが、なぜかPC用モニターはHDMIの数がDisplayPortより多いという逆のケースがほとんど。「ビデオカード側のコネクタが全部これになっていたらなぁ」と考えるのは、筆者だけではないと思うのだがいかがだろうか。
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2024-03-15 01:51:05Z
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