▲中国・深センで開催されたOPPO INNO DAY 2019
イベントの冒頭で戦略を紹介したのは、このような場に姿を現すのが6年ぶりになるというOPPOの創業者で社長兼CEOのトニー・チェン氏。同氏は「スマートフォンがインターネットに接続するコアであることはしばらく変わらないが、将来的にはスマートフォン以外のたくさんの端末が出てくる。近いうちに、スマートウォッチやスマートイヤホンなどの新しい端末を投入する」と語りました。実際、OPPOの事業部の半分以上は、AI、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、IoTなどの技術開発をしているチームだと言います。
▲イベント登壇が約6年ぶりになるという、OPPOの社長兼CEO、トニー・チェン氏
より具体的な製品群は、チェン氏からバトンを受け継いだバイスプレジデントでOPPO研究所所長のレヴィン・リュウ氏が披露しています。まずリュウ氏が紹介したのは5Gスマートフォンです。同社は欧州で初となる5Gスマートフォンの「Reno 10x Zoom 5G」を発売しましたが、次に用意しているのは薄型モデルの「Reno3 Pro」になります。
▲Reno3 Proの製品写真が公開された
Reno3 Proは、11月下旬に同社幹部がTwitterでチラ見せしていたモデル。ツイートによるとレンズ部分を除く厚みが7.7mmと、5Gスマートフォンとしては非常にスリムな端末になります。先週開催されたクアルコムのイベント「Snapdragon Tech Summit」では、同モデルに最新チップセットの「Snapdragon 765G」が搭載されることも明らかになっています。Snapdragon 765Gは5Gモデムを一体化したミドルハイ向けのチップ。実機を見たわけではないため断定的なことは言えませんが、スペック通りであれば、モデムをアプリケーションチップに統合したメリットがいかんなく発揮されているでしょう。
A first look at OPPO Reno3 Pro 5G - it will feature a glass body with a thickness of just 7.7mm (excluding the lens), which may just be the thinnest dual-mode 5G phone in it's price segment. 👀 pic.twitter.com/KD9goOTD6b
— Brian Shen (@BrianShenYiRen) 2019年11月28日
今回のイベントでも、詳細な機能やスペックについての言及があったわけではありませんが、チラ見せツイートよりは端末全体がわかる画像が公開されました。製品写真のスライドを見る限り、背面にはカメラが4つ並んでいることが確認できます。カメラ部分はやや出っ張っている姿も確認できるため、この部分を除いた厚さが7.7mmであることもわかりました。また、ブラック、ホワイト、ブルーに加えて、グラデーションのようなカラーリングも用意されているようです。Snapdragon 765G搭載ということで、最上位モデルよりはスペックをやや抑えつつ、そのぶん薄さやデザインにこだわった端末と言えそうです。
▲クアッドカメラ搭載かつ、薄型であることがわかる
▲インカメラをディスプレイの下に組み込み、ノッチをなくした端末の試作機。Twitterのチラ見せ画像にもノッチがなかったことから、Reno3 Proへの搭載も期待される
スマートウォッチは、そのシルエットが示されました。こちらも写真を見る限りではありますが、形状はApple Watchのようなスクウェアなものになりそうで、ラグにレザーのようなバンドが取り付けられていることがわかります。スマートイヤホンは、耳から棒状のパーツが飛び出した、AirPodsスタイルの製品写真が披露されました。ここでは仮に「OpPods(オッポッズ)」と名付けておきますが、スマートフォンを軸に、その体験を拡大する製品を広げていくというのがOPPOの考え。さらには、ARグラスの投入も検討していると言います。
▲スマートウォッチも開発中だという。シルエットどおりになるかどうかは不明だが、スクウェアな形状になるようだ
▲イヤホンはAirPods風で、耳から飛び出したような棒状のパーツが見える
▲ARグラスは試作機の展示も行われた
リュウ氏は、「1+1+1>3」という不等式を掲げつつ、「1+1+1で3以上の効果を出せる」と語りました。もちろん、数学的に見ればこの不等式は間違っていることになりますが、ここには、3つの製品を連携させれば、単純な足し算以上の体験が得られるという意味が込められています。日本で「nova 5T」を発表した際に、ファーウェイも「1+8+N」という式で今後の製品戦略を語っていましたが、5G時代にスマートフォンをコアにしながら、派生製品を投入していくというコンセプトは両社に共通しています。
▲1+1+1は単純な合算の3以上になるという
多端末接続が当たり前になる5G時代には、今まで以上に多くのIoT製品が世に送り出されることも想定されます。家庭内にもIoT製品が徐々に増えていくでしょう。OPPOは、こうした製品の"ハブ"になる、5G対応CPE(Customer Premises Equipment)の投入も発表しました。
この5G CPEは単なる据え置き型5Gルータではなく、BluetoothやZigBee、Zwaveなどにも対応するとのこと。つまり、IoTで使われるWiFi以外の無線方式もまるっとカバーしているということになります。クアルコムの第2世代の5Gモデムである「Snapdragon X55 5Gモデム」を搭載し、2020年第1四半期に投入予定とのことです。
▲ZigBeeやZwaveなど、様々な接続方式に対応する5G対応CPE
携帯電話専業のメーカーとして成長してきたOPPOですが、5Gが普及するにつれ、その姿を徐々に変えていくことになるのかもしれません。OPPO INNO DAYでの発表は、その宣言と捉えることができそうです。
イベント終了後には、OPPOの5Gチーフサイエンティスト ヘンリー・タン氏と、海外市場事業責任者のアレン・ウー氏が、世界各国から集まった報道陣からの質問に答えました。インドやインドやインドについての話が多く(単純に記者が多かったためですが......)、中東や東南アジアの状況についても語られましたが、日本のユーザーにはあまり関係ないので、ここではバサッと割愛。しかしながら日本市場について、ウー氏は「ブランド構築の上で重要な市場」だと述べていました。
同氏によると、日本や欧米は品質に対する基準が高く、これをクリアすることで、グローバルでのブランド力向上につながるとのこと。日本市場においてはグローバル一般と異なるニーズがあるため、おサイフケータイに対応した「Reno A」を投入したと言います。また、「Reno Aは、日本市場に合わせたテーラーメイドな製品で、とても成功している」ともウー氏は述べました。
一方のタン氏は5Gの普及が4Gより速く進んでいる実例を挙げつつ、「来年はさらに受容が進んでいく」との見通しを語りました。初スマートフォン導入から1年でミドルレンジにまで広がっていることが、その背景にありそうです。
▲グループインタビューで5Gの見通しについて語るタン氏
先に挙げたCPEについては、「ホームIoTでとても重要な役割を示す製品」といった形でも言及しています。さまざまな無線規格に対応していることで、「ホームIoTのハブになる」からです。家庭内に据え置くという意味では、「スマートフォンとは役割が異なり、家庭内の中心になるデバイスのため、両者は協調することになる」とタン氏は語りました。
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2019-12-10 09:53:00Z
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