Selasa, 31 Maret 2020

マイクロソフトがサービス名称から「オフィス」消滅。家庭向け「Microsoft 365」でついにTeamsも提供、AI機能も強化へ - Business Insider Japan

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出典:Microsoft Blog

現地時間3月30日(日本時間3月31日)、米マイクロソフトは公式ブログにて、主力製品である「Microsoft Office」(以下、MS Office)のサブスクリプション(月額課金)サービス「Office 365」の家庭向け製品について、大きな方針転換を発表した。

大きな変化は2つある。

まず、個人向けにこれまで販売されてきた「Office 365 Personal」「同 Family」が、「Microsoft 365 Personal」「同 Family」に変わる。

※米国版のPersonalは日本でいう「Office 365 Solo」にあたる。一方、日本には6人ライセンスのFamilyはない

そして、従来のMS Officeのアプリ群に加え、マイクロソフトが家庭向けに開発したいくつかの新サービスやアプリケーションがバンドル(セット)され、クラウドサービスとして強化される。

名称の変更などの移行は4月21日よりスタートする予定だ。

(3月31日 11:45追記)

3月31日10時、日本マイクロソフトは、「家庭向けMicrosoft 365」の日本展開についてコメントを発表した。

家庭向けの「Office 365からMicrosoft 365への移行」は、日本でも4月21日に行われる。ただし、日本で提供されていなかった「Family」については、提供の予定がない。

オープン価格だが、Microsoft Storeでの販売価格は1カ月あたり1284円(参考価格、税込)を予定している。

同様に、アメリカでは目玉のひとつとなった、家族のスマホなどの利用状況や所在地を管理する「Microsoft Family Safety アプリケーション」についても、提供予定がない。他の機能もアメリカから順次提供となるが、

  • Microsoft Editorの類似性チェック機能などの一部機能
  • Power PointのPresenter Coach の機能
  • Money in Excelソリューション
  • Excelのデータタイプ機能
  • Microsoft 365 Familyの契約者に向けたパートナー特典プログラム

については、日本でも順次公開の予定だという。


アメリカ向けに公開された料金では、1人版の「Microsoft 365 Personal」が月額6.99ドル(約754円)、6人までで使える「同Family」が9.99ドル(約1077円)。この料金はこれまでの家庭用Office 365と変わらず、据え置きだ。

では中身はどのような変化になるのか、アメリカで発表された内容をもとに解説しよう。

法人向けとは異なる「家庭向けMicrosoft 365」

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出典:Microsoft

公式ブログは、同社のWindow & Device Group バイスプレジデント・Yusuf Mehdi氏の名前で公開。プレス向けの解説ビデオには、サティア・ナデラCEOも登場した。

すでに述べたように、最も大きなニュースは、サービスの名前から「オフィス」という単語が消えることだ。名称は「Microsoft 365」になる。だが、これまで通り、WindowsやmacOSなどの上で「MS Office」が使える権利は提供される。

「Microsoft 365」という名称のサービスはすでに存在したが、それはあくまで企業向けのものだった。企業に対し、オフィス・アプリケーションに加え、グループチャットツールの「Microsoft Teams」、メールおよびカレンダーサービスなど、ビジネスに必要なクラウドソリューションをワンストップで提供するもの、という扱いだった。

それに対して、今回の「Microsoft 365」は、内容がまったく違う。

同じ名前だし、MS OfficeとTeamsが軸にはなるが、あくまで「家庭向け」であり、一緒に提供される機能も家庭向けに特化した、新しいソフト・サービス群になる。

そして、その軸になるのは「AI」だ。多くの機能が、マイクロソフトのAIをつかって文書作成や生活をサポートするものになる。

文書作成の補助、プレゼンを「コーチ」。進化の軸は「AI」

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Microsoft Blogより。文章の内容をAIがチェックする「Microsoft Editor」を、Wordやブラウザの機能拡張として提供していく。

出典:Microsoft

目玉は「Microsoft Editor」という拡張機能だ。これはWordのほか、Outlook.comなどのウェブサービス上で使える。また、Microsoft EdgeとGoogle Chrome用のブラウザ拡張機能としても提供される。

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ウェブブラウザーである「Microsoft Edge」「Chrome」向けの機能拡張としても提供されるので、あらゆるウェブサービスでの文章チェックに使える。

出典:Microsoft

Microsoft Editorは、書いた文章の文法チェックなどを、マイクロソフトのクラウド側にあるAIが処理してくれる機能。文法チェックだけでなく、より適切な単語の提示も行う。従来より「スペルチェックと文書校正」という機能として搭載されていたが、(詳細は不明ながら)より文章の内容に応じたわかやすい指摘が行われるようだ。

また、「類似性チェッカー」によって、文章が「不正に引用されたものでないかどうか」もチェックできる。逆に「文章の出典を明示して引用する」ような文章を簡単に作ることもできて、書き手が文書作成に集中できる機能にもなっている。

こうした技術は「ただし日本語を除く」という形で提供されることも多いのだが、今回の場合、対応言語には「日本語」の表記もある。

ただそれでも、英語の方がまだ有利なのは事実だ。文章の内容を分析した上で、よりインパクトがあってわかりやすい文章の「言い換え」を提示してくれる「Rewrite Suggestion」という機能も提供される。

プレゼンソフト「PowerPoint」には、2019年夏より、プレゼンのやり方をコーチしてくれる「PowerPoint Presenter Coach」という機能が用意されている。これはウェブ版のPowerPointを使う機能なのだが、プレゼン書類をウェブサービスであるPresenter Coachに読み込み、指示に従って、PCに向かって「プレゼンのリハーサル」をすると、聞きやすさや説明のペース、「つなぎ言葉の多用」など、より聞きやすいプレゼンを実現する指針を、AIが解析した上で教えてくれる機能だ。

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PowerPoint Presenter Coachの例。ペースやテンポの良さをコーチ機能がほめている。

出典:Microsoft

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日本語で言う、「あー」というような声が多い、というダメ出しもしてくるようだ。

出典:Microsoft

Microsoft 365への移行に合わせ、この機能も拡充される。話す速度や抑揚、間をつなぐ言葉の量などををAIが把握し、事後でなくリアルタイムに「こうすべき」という指示を出してくれるようになるのだ。

この他、PowerPointにはプレゼンのデザインを自動生成する「PowerPoint Designer」が追加され、WordやExcelでも使える「ゲッティイメージズ」提供による数千種類の画像や動画、アイコンなどと組み合わせて使える。同時に、各アプリで使えるテンプレートも増えるが、それらの中心は、「招待状」「誕生日のお知らせ」「子供用の塗り絵」など、家庭向けのものが中心だ。

このほかアメリカ向けには、家庭の経理を助けるためのアプリ「Money」をExcel上で実現する機能や、家庭内のちょっとした情報を解析することを助けるためのテンプレートなどが用意されるという。

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アメリカでは、家庭の経理を助ける「Microsoft Money」の機能がExcelに搭載され、そのまま使えるようになる。日本での提供はアナウンスされていない。

出典:Microsoft

ビジネスチャット「Microsoft Teams」を家庭版へ

コミュニケーション系機能の強化も計られている。

ウェブメールである「Outook.com」の機能も拡充する。大きいのは、仕事用のアカウントと個人のプライベートなアカウントを接続できるようになったことだ。

仕事の予定に「自分のプラベートで埋まっている時間」をのぞき、空き時間を調べることが可能になった。もちろん、個人的な内容は他人に見えない。

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ウェブメールのOutlook.comでは、仕事用とプライベートなアカウントをまとめて管理可能に。

出典:Microsoft

ビジネスチャットツールである「Teams」では、コミュニケーションだけでなく、旅行のスケジュール設定や友人同士の集まりといった、「パーソナルな対話」や「状況共有」を進められるようになる。アカウントも、あくまで「個人のもの」になり、企業向けのものとは分けて使う。

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家庭向けMicrosoft 365のTeamsアカウントはあくまで「個人向け」で、企業向けのものとは別の扱いになる。

出典:Microsoft

家族でチャットやビデオ通話をするのはもちろん、ToDoリストや写真の管理、皆で移動する時の現在位置共有なども可能だ。この機能はTeamsのモバイル版アプリの機能追加として今夏よりベータ版が開始され、年内に正式提供される。

ご存じの通り、モバイルワークの拡大もあってTeamsの利用者も伸びているが、マイクロソフトはさらに、TeamsをSkype同様、パーソナルな利用にも広げようとしている。

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法人向けのチャットと異なり、家族とのチャットやToDoリストの共有など、家庭や友人間での情報共有を意識したものになっている。

出典:Microsoft

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タスク整理機能。ToDo的に使える。

出典:Microsoft

ご存じの通り、モバイルワークの拡大もあってTeamsの利用者も伸びているが、マイクロソフトはさらに、TeamsをSkype同様、パーソナルな利用にも広げようとしている。

Microsoft 365

Teamsがビジネスから家庭に用途拡大。モバイルアプリケーションの機能強化により、移動地点のシェアや、旅行・家族同士の情報共有にも使いやすくなる。

出典:Microsoft Blog

なお、Android版とiOS版の「Outlook」アプリで、音声アシスタント「Cortana」と連動し、メールを読み上げる「Play My Emails」という機能がすでに提供されている。こちらが強化され、音声でメールを探すことも可能になった。機能強化はAndroid版から数カ月以内に提供が開始される予定。

(文・西田宗千佳)

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2020-03-31 09:08:06Z
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