Sabtu, 14 November 2020

画面を腕に巻く感覚 3万円以下の nubia Watch を使ってみた(山根博士) - Engadget日本版

ゲーミングスマートフォン「Red Magic」シリーズを出しているNubiaからスマートウォッチ「nubia Watch」が海外で発売されました。最近は中国系スマートフォンメーカーのスマートウォッチ参入が相次いでいますが、nubia Watchは他社のスマートウォッチとは大きく異なる外観を持っています。その使い勝手を試してみました。

nubia Watchは4.01インチという大きなディスプレイを搭載しています。普通のスマートウォッチは長方形または円形のディスプレイを搭載していますが、nubia Watchは960x192ピクセル、アスペクト比45:9というウルトラワイドなディスプレイを搭載しているのです。これだけ長いとそのままでは手首からはみ出してしまいますが、nubia Watchのディスプレイはフレキシブルタイプで両端を曲げており、ベルトにかかる部分の一部も表示領域にしています。

本体は右側面にボタンが1つだけとシンプルな構造。背面にはマグネットで装着する充電台用の端子と心拍センサーが搭載されています。ベルトの一部がディスプレイになっていることから、ベルトが長いとその端がディスプレイを覆ってしまいます。そこでベルトは長短2サイズがセットされています。ベルトは一般的な腕時計と同じものが使えそうですが、ディスプレイの分だけベルトが短いので対応するのは専用品だけのようです。

電源を入れると上下にまで表示領域があることがわかります。この体験はなかなか面白いものですね。重量は98g、スマートウォッチとしては若干重いかもしれません。でもこの後紹介するようにワイドディスプレイにさまざまな表示ができるため、その楽しさが重さを一切気にさせません。

ベルト部分に伸びたディスプレイはこんな感じに曲がります。フレキシブルディスプレイなので自由に曲がりますが、表面をガラスで保護できません。スマートウォッチは意図せず机の角などにぶつけてしまうことも多いため、腕にはめているときはちょっと気を使います。保護フィルムは貼ったほうがよさそうです。

時計表示が表示される待ち受け画面では、ディスプレイを上から下にスワイプすると各種ショートカットボタンが現れます。また下から上にスワイプすると通知が表示されます。

ディスプレイを左右にスワイプするとアプリ一覧が表示されます。nubia WatchのベースOSはAndroidとのことですが、アプリストアはなくこの標準アプリのみ利用できます。アプリはディスプレイを上下にスワイプして呼び出しますが、以下のものが用意されています。

Call / Message / Sports / Health / Heart Rate / Settings / Barrage / Compass / Schedule / clock / SearchPhone / Music

アプリを見ると主な機能はアクティビティートラッカーであることがわかります。運動量の計測、カロリー計算、運動サポートなど。また、ペアリングしているスマートフォンから通話の発信もできます。ディスプレイの大きさは横幅が一般的なスマートウォッチと変わらないので、指先での細かいタッチ操作も苦ではありません。そのほかの操作はアプリ起動中にディスプレイを右から左にスワイプすると「戻る」、本体右側のボタンを押すとホーム(待ち受け)に戻ります。

スマートフォン側のアプリは起動すると活動量が表示されます。歩数や睡眠時間などは過去のデータも表示できます。またnubia Watchの各種設定も行えます。

nubia Watchを活動量計として使うならば、他社のスマートウォッチと機能に変わりはないかもしれません。しかしnubia Watchが他社のスマートウォッチと大きく違うのがワイドディスプレイを使った表示機能です。

4.01インチのディスプレイ全体を覆い、側面側にも情報が表示されます。なかなかいい感じです。

30種以上の多彩なウォッチフェイスが用意される

さらにBarrageアプリを使うと、nubia Watchを光るリストバンドにしてくれます。Barrageアプリを起動すると、ディスプレイにアニメーションなどを表示してくれます。標準では4つのパターンが用意されています。

またカスタマイズも可能で、文字や好きな写真を表示できます。文字は大きくスクロールできるためメモを表示する、なんて使い方も面白いかも。筆者は展示会に行くときに自分のメールアドレスをここに表示させておこうかな、とも思っています。日本語の入力も可能です。たとえば「5Gの電波チェック」と入力してみたところ、この文字列が常にディスプレイ上を流れるように表示されます。

ギャラリーから写真を選ぶと960x192ピクセルに合わせて同じ写真が4つ縦に並びます。自分でこの解像度の画像を作成して大きく表示したいところですが、現時点では、縦に4つ並べることしかできません。もうちょっと自由にカスタマイズできると面白くなるでしょうね。

さて充電は本体下部に台座を取り付け、そこにUSBケーブルを接続して行います。Type-CではなくマイクロUSBなのがちょっと残念なところです。バッテリー容量は420mAh、省電力モードで6.5日、通常の使い方でも36時間利用できるとのこと。なおそのほかのスペックはチップセットがSnapdragon Wear 2100、メモリ1GB、ストレージ8GB。グローバル版はBluetoothのみ搭載ですが、中国版はeSIM対応で4Gも利用できます。

nubia Watchを使って感じたのは「楽しさ」です。スマートウォッチはもはやアプリを入れてあれこれするものというよりも、スマートフォンからの通知を受け、活動量を記録し、モバイルペイメントに使うデバイスになっているでしょう。nubia Watchはモバイルペイメントは利用できませんが(中国版はQRコード対応のようです)、スマートフォンの通知を表示できますし、睡眠時間の記録なども可能です。

そしてBarrageを使えばデジタルリストバンドとして使えます。なお待ち受け画面も自分の好みの写真でカスタマイズすることも可能。他のスマートウォッチでも同じことはできるでしょうが、nubia Watchのワイドディスプレイなら表示できるコンテンツの情報量も多く、着せ替えが楽しくなります。

nubia Watchの価格は219ドル(約2万3000円)。活動量+着せ替えできるデジタルリストバンドと考えれば十分リーズナブルではないでしょうか。4.01インチのワイドディスプレイをどのようにカスタマイズするか、それを考えるだけでも楽しいものです。

今後は、スマートフォンアプリ側でバンドカスタマイズの強化や活動量データの外部出力などの機能も加えてほしいもの。また、せっかく大きいディスプレイを搭載しているので、ニュースや天気を流してくれる機能もほしいものです。

人とは違ったスマートウォッチを求めている人に、nubia Watchは唯一無二の存在と言えそうです。


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2020-11-14 07:40:26Z
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