マイクロソフトのオンライン会議ツール「Teams」は、新型コロナウイルス感染拡大に伴うテレワーク増加の追い風を受けて爆発的な成長を遂げています。同社は4月9日(米現地時間)、3月31日のたった1日で27億件のミーティングを記録し、3月にビデオ通話の数は1000%以上も増加したと発表していました。
そこで気になるのが、マイクロソフトのもう1つの通話およびチャットツールSkypeの今後です。いずれフェードアウトしていくのではないかと危惧されていましたが、「Skypeへの投資は継続しており、Teamsと相互運用していく」として存続を約束するコメントが発表されました。
マイクロソフトがSkypeを買収したのは2011年、ほぼ9年前のことです。買収価格は事前の予想を上回る85億ドルとかなりの大型案件でしたが、2015年8月以降は月間アクティブユーザーが公開されていませんでした。
ようやく2020年3月末、一般消費者向けMicrosoft 365ニュース/の中でSkypeが1日あたりのアクティブユーザー数が4000万人を突破し、毎月70%の割合で増加していると発表されました。
が、同時に(もともと企業向けだった)Teamsの一般消費者向け版を数か月以内にリリースすると発表。それとともにSkypeを「当面の間」使い続けることができると述べたため、Skype for BusinessがTeamsと入れ替わりに段階的に廃止される可能性が示唆されたわけです。
しかし米テックメディアVentureBeatの取材によると、Microsoft 365を統括するJeff Teper氏は「Skypeへの投資は続けています」と語ったとのことです。さらには「Skypeは全ての面で成長し続けています。いくつかの新機能も追加される予定ですし、SkypeとTeamsの相互運用も実現するでしょう」と述べた上で「人々はSkypeが大好きです。だから、強引なことはしません」と無理に廃止しないことが仄めかされています。
では、なぜ使い道も機能も重複しそうなTeamsとSkypeを併存させるのか。
Teper氏が引き合いに出しているのは、Facebookが傘下に置いているメッセンジャーアプリの数々です。InstagramやMessenger、WhatsAppと複数のツールがありながらも全てが成長し続けており、相互運用されてきたし、あるツールから別のツールへの移行を無理強いもしていない。それこそが、少なくとも短期的には自分にとってはお手本だと語っています。
さらに「TeamはSkypeと違うテイストを持っています。FacebookのMessengerとWhatsAppのようにニーズが重複していますが、相互運用した上で、Skypeの顧客ベースに愛を示し続けるつもりです」と述べており、ユーザーが好んでいるアプリから引き離すつもりが(少なくとも当面は)ないことを約束したかっこうです。
あるアプリの根強い固定ユーザーに別ツールへの移行を促しても、逆に反感を買って他社のサービスに乗り換えられてしまう事態はよくあることです。その一方でTeamsの普及が広がりさえすれば、しだいにSkypeユーザーも乗り換えていくことが見込めるはず。マイクロソフトもしばらくは、その成り行きを見守るつもりかもしれません。
Source:VentureBeat
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2020-05-26 07:24:42Z
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