はやぶさ２の試料容器内で確認された多数の黒い石や砂。直径４８ミリの容器の左側に集まっている（ＪＡＸＡ提供）
宇宙航空研究開発機構（ＪＡＸＡ）は１５日、小惑星探査機「はやぶさ２」がオーストラリアに投下したカプセルの試料容器を開封し、小惑星「りゅうぐう」で採取された黒い石や砂を相当量確認したと発表した。
ＪＡＸＡは１４日、試料を収めた容器の外側に黒い砂が付いているのを確認した。１５日は、さらに容器のふたを開けたところ、黒い石や砂が多量に入っていた。ＪＡＸＡが予想していた０．１～１グラムを大きく超えるとみられる。
最初に見た沢田弘崇・ＪＡＸＡ主任研究開発員は記者会見で「予想を超えて感動するほど。数ミリサイズの試料がどっさり入っていた」と語った。石や砂はりゅうぐうと同じ黒色で、試料容器も密閉されていたことから、着陸で採取した岩石と判断した。容器内にはガス成分もあったが、石や砂から発生したとみられる。
容器には、１回目の着陸で採取した試料と２回目の試料が別々に収められており、今回は１回目の部屋を開けた。２回目の部屋は来年開ける。
計画責任者の津田雄一・ＪＡＸＡ教授はビデオメッセージで「（小惑星から試料を持ち帰る）サンプルリターンミッションを完遂できた。心血を注ぎ、やり遂げた先がこのような大成果につながり感無量」と話した。（増井のぞみ）
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2020-12-15 20:55:00Z
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