毎日使う大事なものだから、少しだけお金をかけてフレッシュなスタートを!
PCに標準装備のSSDはガムサイズのものですけど、チョコサイズの最新&高速のPCIe 4.0 M.2 SSDに換えるだけで毎日のタスクやゲームがサクサク快適になります。AMD、Intel、ソニーから商品も続々出て、だいぶ買いどきになってきました。
PCIe 4.0はPCI3.0の2倍高速で、3.0が最大転送速度3500MB/s&16GB/sだったのに対し、4.0は5000MB/s以上&32GB/sなので、ゲームの読み込みも、ドライブ間のファイル転送も一瞬です。SSD換装はパソコンやノートPC(もうすぐPS5も)を蘇えらせる一番の近道なのです。
最新500シリーズのチップセットでPCIe 4.0にいち早く対応したのはAMDで、最新のマザーボードはいずれも高速ストレージデバイスを搭載できます。Intelも次世代チップセットで対応を予定していますが、こちらの500シリーズのマザーボードはまだ発売前で、こないだローンチされた第11世代NUCのボードもPCIe 3.0 NVMe M.2 SSD対応となっています。
400シリーズのマザーボードでもPCIe 4.0は使えることになってるんですが、第10世代デスクトップ用プロセッサのPCIe 4.0対応が難航していて、Intelユーザーは4.0のメリットをまだ手にできていません。でも次世代デスクトップ用プロセッサではちゃんと使えるみたいだし、ソニーも夏にはPS5の拡張スロットにSSDを追加してストレージ容量を拡大できるファームウェアをリリース予定です。新しいM.2 SSDを探すなら今がそのタイミングかと。
大手メーカーがいち早く発売後も市販のPCIe 4.0 SSDは増加中です。速度、価格、ヒートシンク付きかどうか、マザーボード上のM.2スロットの位置までしっかり確認してから、自分の環境にぴったり合うものを選びたいですよね!
以上の競合とSeagate、Western Digitalなどの製品を泣く泣く割愛して、ここでは次の4つをテストしてみました。
Samsung 980 Pro 500GB(読み取り最大7000MB/s)
Corsair MP600 500GB(読み取り最大4950MB/s)ヒートシンク付き
XPG Gammix S70 2TB(読み取り最大7400MB/s)ヒートシンク付き
Sabrent Rocket 1TB(読み取り最大5000MB/s)
使用機種は次のとおりです。
マザーボード:Asus ROG Crosshair VIII Hero
CPU:Ryzen 9 5950X
GPU:Nvidia GeForce RTX 3080
DRAM:G.Skill Trident Z Royal DDR4-3600
PSU:Seasonic Focus GX-1000
冷却:Corsair H150i Pro RGB 360mm AIO
ファイル転送テスト用SSD:Samsung 970 Evo M.2 500GB(PCIe 3.0)
スピード
ストレージの速度のベンチマークで一番大事なのはシーケンシャル(連続)の読み取り速度と書き込み速度、つまりドライブ上に保存された情報を一定の順序でいかに速く吐き出し、また、保存できるかです。ランダムな読み取り速度&書き込み速度というものありますが、こちらは「順不同」の情報の処理を実行する速度を差します。
今回はCrystalDiskMarkで合成テストしたんですが、連続読み取り&書き込み速度が上のSSDのほうが連続処理速度でも上位にやはり食い込んでいます。順位が入り乱れるのはランダムのほうですね。
CrystalDiskMarkでテストできるのは連続速度2つとランダム速度2つの計4種です。Q8T1連続読み取り/書き込み速度は8つのタスクを立て続けに実行し、Q1T1では1タスクだけ。 Q32T1のランダム読み取り/書き込み速度は32のタスクを立て続けに実行し、Q1T1ランダム読み取り/書き込み速度は1タスクのみ。Q8T1連続読み取りテストではSSDの最大速度を比べました。一番負荷が少ないものなので、キュー上のタスクは開始に1秒とかかりません。だからQ8T1の連続読み取り/書き込み速度がQ1Tより常に高い値になって、ランダム読み取り/書き込み速度がずっと低い値になるんですね。
上のチャートを見ると、連続読み取り/書き込み速度ではXPG Gammix S70がトップで、公称どおり7400MB/sの好成績を出しています。映画ファイルの転送、圧縮ファイルの解凍といったタスクの処理に関しては最速ですね。ただ、キュー待機中のタスクが複数ある大容量ファイルを扱う場合を除けば、Samsung 980 Proが4183MB/sでトップ。XPG Gammix S70は最高でも3349MB/sしか出なくて次点という結果になっています。
Q32T1ランダム読み取り/書き込みテストではCorsair MP600がトップで、最大読み取り速度867MB/s、最大書き込み速度789MB/s。キュー待機中のタスクがないときにはSamsung 980 Proがまたまたトップに躍り出ていて、Corsair MP600、XPG Gammix S70、Sabrent Rocketは全部横並び。ランダムの1タスクの書き込み速度はXPG Gammix S70がトップで、Corsair MP600はビリになっていますよ。
上のCrystalDiskMarkのベンチ結果だけ見ると全タスクでブレがないのはSabrent Rocketで、ほかはみなトップ、次点、最下位とバラツキがあるのにSabrentはシーケンシャル(連続)で一番じゃないけどランダムで善戦しているように見えます。
ただ肝心なのはここには載ってないQ1T1連続読み取り速度でありまして、なんせXPG Gammix S70が爆速で、Sabrent Rocketがほかより遅すぎるので、むりやり全部チャートに収めると文字が読めなくなっちゃうぐらいの差。XPGは5892MB/sでSabrentは535MB/s。まさに桁違いです。もっと1タスクの読み取り速度が出てたらSabrent Rocketの勝ちなんだけどなあ…。ここはXPGの勝ちでした!
スピードで選べば: XPG Gammix S70
ファイル転送&読み込み所要時間
ストレージが遅いと、パソコンの起動、保存、転送にも時間がかかります。遅めのPCIe 3.0 SSDは、ゲームからの保存ファイルの読み込みも、カットシーンの読み込みも遅め。もちろんベンチが適正に行なわれても、現実にはその通りにいかないこともあるし、ベンチほどの差が体感できないこともありますけどね。ここでは後者の結果となりました。
ファイル転送&読み込み所要時間のテストではベンチマークのExpressテストからPCMark 10の結果を少々参照し、さらに「Battlefield V 」(90.5 GB)の全ファイルコピーにかかる時間と、「Cyberpunk 2077」をメインメニューに読み出して保存済みゲームに転送するのにかかる時間を手動で測ってみました。
比較用に用意したのはSamsung 970 Evoですが、どのPCIe 4.0 SSDで測っても、自分がいま使ってるPCIe 3.0のメインドライブとは比べものにならないくらい爆速でしたよ。PCIe 4.0 SSDだと90.5GBのゲームファイルを平均2分ちょっとで転送できちゃうし、反対方向の転送はさらに速くてどのSSDも1分かかりません。PCIe 4.0 SSDはどれも高速で、ファイルのコピーや転送でそれほど大きな差は出ませんでした。
とてもベストは選べないので、「Cyberpunk 2077 」のロード時間も測ってみました。測ったのはプレイを押してからメインメニューが開くまでの時間と、メインメニューから保存済みゲームの読み込みにかかる時間ですけど、ここでもあまり差はつかなくて、前半は31秒、後半9秒で、どのSSDも結果は同じでした。
まあ、PCMark 10の総合スコアでは差は出ていますけど(大きな差ではない)、総合スコアをカテゴリにわけると差は実質ゼロレベルです。表計算の処理速度ひとつとっても、ファイルを開くのにかかる時間はどのSSDも1.1~1.2秒といったところ。現実にExcelいじってて0.1秒の差に気づく人なんていませんからね。Chromiumベースのブラウザをゼロから開くのも0.5秒で横並びでした。文書保存は1.0~1.1秒でこれまた0.1秒の差。どのタスクも大差なし。全員に軍配ですね。
ファイル転送所要時間で選べば:引き分け
デザイン
SSDメーカーの間ではいまM.2 SSDにヒートシンクを付属させる動きもあります。これを付けるとドライブが長く使えて、読み書き性能も高いまま保持できるのがその理由です。
今回試したPCIe 4.0 M.2 SSDのうちヒートシンク付きのものはCorsair MP600とXPG Gammix S70の2つです。確かに冷却にはいいのだけど、マザーボード上のM.2スロットにカッチリ収まらなくて、上が突き出る場合もあります。GPUを入れる場所が限られてしまうので要注意。
ヒートシンクのないSamsung 980 ProとSabrent Rocketであれば、M.2スロットに入れて押すと反対側のノッチとメタルライザーが同じ高さになるのでネジで留められますけど、Corsair MP600とXPG Gammix S70はノッチ側がライザーより少し突き出てしまって、かなり力を入れないと押せないので、中途半端なところでネジで留めちゃいました(あんまり力をかけて壊しても困るので!)。M.2 SSDをマザーボードにしっかり固定できないのは不安です。M.2ドライブの位置的に大丈夫そうなら、特に問題はありませんけどね。
もうひとつ注意が必要なのが、マザーボードの一部がプラスチックプレートで覆われてる場合です。テストで使ったAsus ROG Crosshair VIII Heroもプレートが2枚あってM.2ドライブが両方とも覆われてました。平らなSSDなら、カバーを外してSSDを入れてから戻せば済む話ですが、Corsair MP600とXPG Gammix S70は高さが2.54cmくらいあるのでプレートが元に戻せなくて大変でした。M.2スロット側の収まりも悪くて、どっちもPCIe x16のスロットから突き出ちゃう! これもグラフィックスボードの固定では問題になります。XPGは横幅もあるので、自分のマザーボードのM.2スロットには入りませんでした。ボトムにある2つのPCIe x16のレーン(伝送路)の間にSSDが当たって、2つの間の溝が小さすぎてXPGが入らないんですね。
しょうがないいので、ヒートシンク付きSSDはトップのM.2用スロットに入れて、GPUをミドルのPCIe x16 用スロットに入れました。もっとちっちゃいマザーボードの人はヒートシンク「なし」のSSDのほうが安心です。特にmini-ITXはM.2がひとつ、 PCIe x16用スロットもひとつしかないので。
CorsairはヒートシンクなしのPCIe 4.0は未発売ですが、XPGはありますよ(読み取り/書き込み速度は遅くなるけど)。
デザインで選べば:Samsung 980 ProとSabrent Rocket
価格
容量1TBなら全部2万円前後で買えますよ。やや安めなのはCorsair MP600(186ドル/日本は2万1073円)とSabrent Rocket(通常169ドル、割引きで149ドル/日本は通常2万3999円、割引きで1万8999円)。XPGのヒートシンクなしのS50 Liteは現在139ドル(日本は1万5999円)ですが最高読み取り速度がわずか3900MB/sです。標準のXPG S50なら5000MB/sで遜色ない速度ですが、価格も222ドル(日本は1万9775円)になります。
容量の種類が一番豊富なのはSamsung 980 Proで、250GB、500GB、1TB、2TBから選べます。Corsair MP600とSabrent Rocketは下は500GBから上は2TBまで。XPG Gammix S70は1TBか2TBの2つです。
ゲームの読み取り時間、文書保存、90.5GB分の大容量ファイルの転送に体感差がないことを考えると、コスパがいいのはSabrent Rocketかなあ...。安さもさることながら、連続&ランダムな読み取り/書き込みタスクの処理も納得圏内だし。どうしても欲しいなら少し上乗せしてヒートシンク付きのものに。
価格で選べば: Sabrent Rocket(米国市場の場合です。日本市場は価格が違うので各自比べてね!)
トータルで選べばこのSSD
今回はどのカテゴリでも順当な成績を収めたSabrent Rocketかなあ。ほかより遅いけど、現実のタスクでは気にならない差だし、合成テストで弱点も出たけど1TBで比べると(米国市場では)現状最安のPCIe 4.0 M.2 SSDです。ほかと違って、ヒートシンクもあり・なしから選べますしね。まーしかし前世代のSSDからファイル転送速度は圧倒的に伸びているので、どのPCIe 4.0 SSDを買っても満足できること間違いなしです。春の風を感じながら、週末がんばってみませんか?
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2021-03-19 13:00:00Z
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