宇宙航空研究開発機構(JAXA)は27日、探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから持ち帰った石を特殊な顕微鏡で測定したところ、有機物が含まれている特徴が確認されたと発表した。リュウグウは有機物に富む天体とみられていたが、探査機による上空からの観測でははっきりと分かっておらず、より確かな証拠となった。6月から始まる試料の詳細な分析で、生命の材料物質の起源を探る研究にも期待が集まる。
物質に光を当てると、その一部は吸収されるが、物質の種類によって吸収される光の波長には違いがある。JAXAは、フランスから提供された「近赤外分光顕微鏡」で、さまざまな波長の光をリュウグウの石に当てて観察。吸収光の波長から、炭素を含む有機物や、含水鉱物の特徴を確認した。
また、リュウグウの石は真っ黒に見えるが、波長の長い光を当てると、最大で直径3ミリ程度の色の異なる粒子があった。こうした粒子は過去に水と反応してできた含水鉱物とみられ、天体同士が衝突して形成されたリュウグウの成り立ちに迫る鍵にもなるとみられるという。
一方、はやぶさ2の探査機本体は現在、新たな小惑星「1998KY26」に向かって航行中だが、JAXAは化学エンジン12基のうち2基のヒーターや、一部のカメラの制御機器が故障したことも明らかにした。バックアップの措置を取り、運用を続けているという。
小惑星への到着は10年後の予定で、津田雄一・プロジェクトマネジャーは「探査機は設計寿命を過ぎていて覚悟しているが、この劣化状況を経験することも拡張ミッションの目標の一つ。やり方を模索しながら、貴重な長期宇宙飛行の機会を有効に活用したい」と語った。【池田知広】
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2021-04-27 11:55:54Z
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