Sabtu, 30 November 2019

木星探査機「ジュノー」が観測、巨大な惑星の知られざる嵐と“環”の美しい姿:今週の宇宙ギャラリー|WIRED.jp - WIRED.jp

木星探査機「ジュノー」は、強い放射線帯という極めて危険な環境を乗り越えて、2016年に木星軌道に乗った。そこから地球に向けて送り続けている写真は、これまで謎に包まれてきた巨大な惑星の神秘的な姿が収められている。

WIRED(US)

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    1/62016年7月10日、木星探査機「ジュノー」は、木星から270万マイル(約430万km)離れたところから、木星と、その四大衛星のうちの3つが並ぶ見事な画像をとらえた。この画像は、ミッションを担当する科学者チームに安堵をもたらした。というのも、そのほんの5日ほど前に、軌道に入る途中で通過した木星の強い放射線帯をジュノーが無事に切り抜けられたかどうか、わかっていなかったからだ。この写真により、ジュノーが生き延びたことが証明された。PHOTOGRAPH BY NASA/JPL-CALTECH/SWRI/MSSS

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    2/6ジュノーは、20回目のフライバイ観測の際に、木星の大気のなかにある暗い深淵を写真にとらえた。木星は、度肝を抜くような渦を巻く嵐が吹き荒れていることで知られているが、この暗いスポットは、それまでに観測されたことのなかった種類の嵐で、大気の奥深くに存在している可能性が高い。この写真は、19年5月29日に行われた、ジュノーにとっては20回目となる周回観測で撮影された。その際にジュノーは、雲頂から9,200マイル(約14,800km)のところまで木星に接近していた。PHOTOGRAPH BY GERALD EICHSTADT/SEAN DORAN/NASA/JPL-CALTECH/SWRI/MSSS

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    3/6木星に環があるのは知っていただろうか? 木星には環があるが、細くてきわめて淡いため、地球から見るのは難しい。ジュノーは、13回目の周回観測の際、環の内側を飛行していたときに、めったにない絶好の視点から、木星の環をとらえた。背景は星々で覆われているが、カーヴを描いて写真を斜めに走るぼんやりとした白い線に注目すれば、木星の主環の帯が見えるはずだ。PHOTOGRAPH BY NASA/JPL-CALTECH/SWRI

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    4/619年5月、外側に向かって軌道を飛行していたジュノーは、11,600マイル(約18,700km)離れたところから、木星とその荒れ狂う大気を収めたこの美しい写真を撮影した。右側の茶色い波のような帯のまわりでは、複数の白い雲が、大気のさらに高いところまで立ち昇っているように見える。この形状は、ジュノーの接近以前には観測されたことがなかった。木星の大気はほとんどが水素で構成され、少量のヘリウムとアンモニアが散在している。地球で見られるものと瓜ふたつの高空の雲は、ジュノーのミッションで得られた素敵な発見のひとつだ。PHOTOGRAPH BY KEVIN M. GILL/NASA/JPL-CALTECH/SWRI/MSSS

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    5/6ジュノーは、「ジェットN6」と呼ばれる木星北半球の同じ領域で、別の奇妙な嵐も発見した。この茶色い斑点は、ジュノーのとらえたほかの画像には見られない。この嵐は、興味深い驚きをもたらした。というのも、この茶色い嵐と、すぐ隣にあるまったく異なるパターンの大気乱流が、明確なコントラストを描いているからだ。では、絶えず変化し、撹拌される木星の大気と風がつくる帯の裏には、いったいどんな原動力が存在しているのだろうか? 科学者たちはまだ、実際のところを突きとめられていない。PHOTOGRAPH BY NASA/JPL-CALTECH/SWRI/MSSS/KEVIN M. GILL

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    6/6木星をめぐる旅は、大赤班を訪れなければ終わらないだろう。ジュノーは18年12月21日、木星を象徴する嵐を収めたこの写真を撮影した(ジュノーの軌道上の位置により、わたしたちが見慣れたものとは違うアングルで写っている)。この写真の大赤班のすぐ下にある、強引に割り込もうとしている嵐が見えるだろうか? この嵐は「オーヴァルBA(Oval BA)」と呼ばれ、小さめの嵐3つがぶつかりあって形成されたものだ。PHOTOGRAPH BY GERALD EICHSTADT/SEAN DORAN/NASA/JPL-CALTECH/SWRI/MSSS

ローマ神話の主神ユピテル(ジュピター)は、浮気性のろくでなしだ。しょっちゅう人間の女性に手を出し、自分のたくらみが妻に露見しないように、わが身を厚い雲で覆い隠していた。

だが、おあいにくさまだ。妻のユノ(ジュノー)は、夫の偽の大気を見通し、正体を見破る力をもっていた。木星(ジュピター)を探るために米航空宇宙局(NASA)が2011年に打ち上げた探査機が「ジュノー」と呼ばれているのは、どう考えてもそれが理由だろう。

ジュノーは5年の旅を経て、2016年7月4日、ついに木星を周回する軌道に入った。52日ごとに木星を一周する軌道だ。

木星は、厚い大気をもつだけでなく、強力な放射線帯にも取り囲まれている。さらに言えば、木星とその周辺領域は、太陽系では太陽に次いで2番目に危険な環境だ。にもかかわらず、ジュノーは生き延び、現在までの2年以上にわたって太陽系最大の惑星の観測を続けている。

ジュノーの観測には、木星の雲の奥深くを覗く赤外線オーロラマッピング装置「JIRAM」や、木星の複雑で巨大な磁場を観測する磁気計など、特別に設計された装置が使用されている。

現在のような太陽系が形成されるうえで、木星は大きな役割を果たした。このため、帯をまとうこの美しい惑星の理解が深まれば、地球のことも、もっとよくわかるようになるはずだ。

こちらの『WIRED』の宇宙写真コレクションで、ほかの惑星も偵察してみようではないか。

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2019-11-30 09:00:00Z
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