8月10日にプエルトリコのアレシボ天文台で発生したワイヤーケーブルによる反射鏡およびグレゴリアンドーム破損事故は、現在もその損傷状況の評価作業が続いています。NASAの惑星防衛調整室のディレクターを務めるリンドリー・ジョンソン氏は、この巨大電波望遠鏡の運用が今後数か月は停止せざる終えない可能性があると述べました。アレシボ天文台は主に全米科学財団(NSF)からの資金提供に加え、NASAからも地球近傍の小惑星を追跡して認識分類する惑星レーダーとしてこの望遠鏡を使用するための予算を受け取っています。
事故の状況は発生当初は詳しくわかっていませんでした。当初はワイヤーケーブルの破断によって反射鏡に長さ30mもの大きな裂け目ができたと思われていたものの、実際にはケーブルは切れておらず、反射鏡を吊り下げるためにケーブルが固定される3つのタワーのうちひとつから外れたことがわかっています。
このワイヤーケーブルは太さ3インチ、1mあたり30kgもあり、それが200m以上、反射鏡の上に落下したと考えられます。事故は深夜に発生しましたが、不幸中の幸いは、事故の起こった直後の時間帯に反射パネルに関する作業が予定されていたものの、まだ作業に取りかかっていなかったこと。わずかに時間がずれていたら、死傷者が出ていたかもしれません。
反射鏡の修理作業はNSFが主導して行われる予定。ジョンソン氏は天文台の再稼働は数か月先になるとの見通しを述べています。アレシボが運用できない間は、NASAは危険な小惑星の接近を探知することができません。そのため、カリフォルニアにあるDeep Space Networkのアンテナのレーダーシステムを交換して代替任務にあたらせるとしています。この交換作業はほぼ完了しているものの、稼働は月末になるするとのこと。
映画『コンタクト』でその存在を知った人も多そうなアレシボ天文台は、これまでにも何度か予算削減や天災などによる閉鎖の危機がありましたが、いずれも乗り越えて稼働し続けてきました。今回も必ずや元の姿にもどりふたたび宇宙を見つめるようにになってくれるはずです。
source:SpaceNews
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2020-08-19 22:00:48Z
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