これこそ「軌跡の1枚」です。
イギリスのベイフォードベリー天文台にて、2012年に設置されたビールの空き缶を使ったピンホールカメラが、8年と1カ月の長時間露光撮影に成功し、太陽の軌跡による神秘的な写真ができました。
美術の生徒が手作りした空き缶カメラ
この写真は、当時ハートフォードシャー大学にて、美術専攻で修士号取得を目指していたレジーナ・ヴァルケンボルグさんが撮影したもの。写っているのは、夏と冬の間に2,953回、弧を描いて動いた太陽の筋です。それと写真の左隅には望遠鏡のドームが、そして右側には撮影中に建造された大気観測用の構台があります。
なお、この写真はグルっと横方向に回転する望遠鏡に設置されたため、このようにグニャーっと弧を描いた写真になったようです。写真には不規則な筋がいくつか見られるのですが、これは「時として望遠鏡が少し動いた場合に露光されたものかもしれない、でもそれでは説明がつかない」と大学が説明しています。
The camera was attached to part of a telescope dome which can rotate. Usually they return to the same position, but occasionally may be moved during the day. However, this doesn't explain all of the extra trails. We're still thinking! pic.twitter.com/xWZ6wO9xzn
— University of Hertfordshire Observatory (@BayfordburyObs) December 11, 2020
忘却の彼方で放置されたカメラ
当時のレジーナさんは、新しいデジタル技術に頼らずに画像を捉えることに興味を持っていたそうで、天文台の望遠鏡の1つに缶カメラを設置したものの…今年の9月に天文台の最高技術責任者に発見されるまで、スッカリ忘れていたのだそうです。
それもそのはず、彼女は同じような撮影を何度も試したのですが、写真が湿気でダメになったり、印画紙が丸まってしまったりで、失敗ばかりだったのだそうです。なので彼女自身が、この発見に一番驚いたことと思われます。
うっかりタイムカプセル化したこの写真、他に記録がないようなので絶対とは言い切れないものの、おそらく世界一の長時間露光撮影かと考えられています。ビックリですね。
ご尊顔とそのカメラ
ちなみにレジーナさんは、現在イギリスのバーネット・アンド・サウスゲート大学にて撮影技師をしているのだそうな。卒業してから何年も経っていますが、良い卒制ができましたね。
こちらがご本人と、実際に使われた缶カメラのようです。彼女は他の作品も、長時間露光で神秘的な太陽の軌跡を撮影しており、NASAに取り挙げられたことがありました。ぜひともご覧ください。
Source: Twitter, University of Hertfordshire UH via bOinGbOinG, PetaPixel, NXT, Astronomy Picture of the Day
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2020-12-19 03:00:00Z
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