Minggu, 24 Mei 2020

ウェアラブル機器「Whoop」レビュー:画面なし、通知なし、ロックダウン中の自己管理に良し! - ギズモード・ジャパン

世にもニッチなウェアラブル。

Whoop」は睡眠と休養にフォーカスした、手首や上腕に着用するウェアラブル。画面も、通知機能も、ありません。ハードウェア費は無料(登録すると無料でデバイスが発送される仕組み)ですが、利用するには30ドルの月額料が必要となります。

すでに、ほかのスマートウォッチやフィットネストラッカーとは一線を画す印象を醸し出していますが、いったいどんなことができるガジェットなのでしょうか? また、Whoopのいう“休養”の管理とはどういうことなのか...。数週間試してみたという米GizmodoライターのVictoria Songがレビューしています。


Whoop

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Image: Victoria Song/Gizmodo US

これは何?:睡眠 & 休養トラッカー。

価格:ハードウェア無料、サブスク月額30ドル〜。

好きなところ:メトリクス、データ、バッテリー寿命の長さ。腕のどこにつけても着用感よし。

好きじゃないところ:これ1台だと物足りない部分も。アプリのUIには慣れが必要。バッテリーパックとカバーの扱いづらさ。

休養のためのメトリクス

「一日一万歩」だったり「一日の摂取カロリー」だったり、フィットネス系ウェアラブルに目標はつきものですが、Whoopの場合はどちらかというと受身的で、直近の運動、睡眠不足、昼寝などを考慮してどれくらい睡眠をとるべきかという情報を中心に提供してくれます。

月額30ドルで毎日得られるデータには、心臓への負担のトラッキングとして心拍変動(HRV)安静時心拍数(RHR)、そのほかに休養スコア運動負荷スコア睡眠状況の分析などが含まれています。スコアは、活動量や日々の睡眠の質に基づいて算出されます。

1日の活動量をもとに睡眠時間が決まる

たとえば、約5kmのランニングを終えて、Whoopアプリをチェックすると、運動負荷スコアがおおよそ13-14(中程度〜激しい活動と定義されているところの境界線)と登録されているのが確認できます。こうした一日の活動量から休養をとるのに必要な睡眠時間が算出され、寝る前には何時間の睡眠が適切か、スマホに通知が届きます。

翌朝、実際に何時間寝たのか確認し、休むのに影響を与えたであろう要因(どれくらい水分/カフェインを摂ったか等)を記録します。すると、アプリで休養スコアが表示され、その日はどれくらいハードに(あるいは軽めに)運動すべきか教えてくれます。

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運動負荷vs休養を示すグラフ。トップには、その週の目指すべきところに関する役立ち情報も。
Image: Victoria Song/Gizmodo US

アプリでグラフをチェック

Whoopを使いはじめてからグラフが形成されるまで4日ほどかかります。ただ、グラフはメトリクス の分だけあって、これら(運動負荷スコア、休養スコア、睡眠状況、心拍変動、 安静時心拍数)が相互にどう関係しているのかを理解するともっと面白くなります。

基本的には、休養スコアが高いほど、推奨される運動負荷も、心拍変動も高まります。また休養スコアが高いということは、必要な睡眠時間が縮まり、安静時心拍数も落ち着きます。

逆に休養スコアが低いと、推奨される運動負荷は減り、おそらく体の修復のために心臓が一生懸命働いているため心拍変動は低く、安静時心拍数は高くなります。

データと実際のギャップは?

こうしたデータは、実際の活動量とズレると当てになりませんが、Whoopはきちんと信頼できる情報を提供してくれている印象です。

ランニングをした日は運動負荷スコアがいつも以上に高まり、ハイキングや長めの散歩をした日、筋トレをした日はそれよりも運動負荷スコアが低めですが、完全に体を動かしていない日よりは高めになっています。

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やはり画面がないのは不思議な感じ。留め具は古い腕時計のストラップほど直感的に取り外しできず...慣れる必要あり。
Image: Victoria Song/Gizmodo US

好きなところ

しばらく使っていると(それから、グラフが何を意味しているか理解できるようになると)トレーニングで負荷をかけすぎたかどうかよくわかるようになって、さらにトレーニングへの姿勢も前向きになった気がします。アプリには実用的なヒントや、健康への関心が高い人ならついチェックしたくなる情報へのリンクも多く用意されています。

あと良かったと思えるのは、心拍変動や安静時心拍数などのメトリクスがフォーカスされていること。睡眠ステージのグラフ(も得られますが)よりも、トレーニングの最適化を目指すうえでリカバリーに直接つながるのは心拍変動のほうだと思っています。

心拍変動とは各心拍間の時間の変動のことで、ハーバード大学医学部によると自律神経系(ANS)のトラックにも活用できます。自律神経系は心拍数、呼吸、消化、逃走反応、そしてリラクゼーションに関わります。

一般的に、心拍変動の高さは運動能力の高さにつながるほか、休息の指標にもなります。比較的新しい指標ではありますが、Apple WatchのHealthアプリ、睡眠トラッキングができるスマートウォッチPolar Igniteなどにも採用されています。

そのためWhoop独自の指標ではありませんが、心拍変動トラッキングの意味や、なぜそれが重要なのか文脈化されているので重宝したくなります。

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手首につけても、上腕につけても快適。一日中着けていても気にならない。
Image: Victoria Song/Gizmodo US

Whoopは手首や上腕に装着できます。快適なので、シャワーを浴びるときまで着けているのを忘れていたこともあるくらい。腕のどの位置に着けてもフレキシブルに正確な心拍信号を得られるようになったのは、近年の心拍数センサーの進化ですね...!

インターフェイスは非直感的?

とはいえ、Whoopは完璧!とは言い切れません。

ある週に筋トレをしすぎて、筋肉痛が続いたときがあったのですが、アプリによれば休養スコアが高く、運動負荷が低くなっていました。何故なのかWhoopの広報担当者に聞いてみると、デバイスが主に心血管系の緊張に焦点を当てているためだと説明がありました。

アプリは全体的にうまく設計されていますが、いくつか癖もあります。特定のスコアの詳細を確認するには、上にスワイプして新しいグラフを表示し、特定のメトリックをタップすると...さらに別のグラフが出てきてなかなかたどり着けなかったりします。私と同じように、毎朝10分かけてメトリクスを1つ1つタップしてもかまわないという人からしたら問題ないのかもしれません。でも特定の部分にリーチしたい場合、すぐさま必要な情報を見つけるのは難しいです。

たとえば、呼吸の速度*を見てみたくなったときのこと。(*注:covid-19の潜在的な初期指標として、数週間前に導入。現段階で確実な方法とは言い切れませんが、Whoopは早期発見にこの機能が利用できるかどうか調べる研究に参加しているとのこと。)睡眠パフォーマンスの詳細にあると思ってチェックしたのですが見当たらず、別の「睡眠時間」ボタンのほうをタップする必要がありました。

こういう作業は慣れれば簡単になると思いますが、直感的なインターフェースではないかなーという印象です。

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バッテリーパックは便利ですが、紛失しやすく、交換には50ドルかかります。
Image: Victoria Song/Gizmodo US

Whoopのバッテリー寿命は約5〜6日。バッテリーパックは少し交換が大変。留め具に関しても、取り外しには慣れが必要で、昔の腕時計ストラップほどスムーズじゃないのがちょっと厄介です。

画面がないということはつまり...

ランニング中、スマホを開かなくても自分のパフォーマンス(特にスプリット、ペース、距離)をチェックできたらなぁと思うことはあります。通知がないのはべつに寂しくないんですけど、なかにはスマートウォッチのように腕で通知を確認したくなる人もいるかもしれません。

そういう意味では、Whoop1台で十分!とはいかず、従来のスマートウォッチと一緒に使いたくなる人もいるのではと想像しています。

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Image: Victoria Song/Gizmodo US

いまの時期なら良いけど...

ただ、おそらく多くの人にとって、上述よりも大きな壁はこのウェアラブル機器を利用するのに月額30ドル支払いたいかだと思います。

ジムに行けない今の時期のように、自宅を中心としたワークアウトで完結するなら、Whoopの月額30ドルは全然アリだと思えますが、普段、ジムやヨガの利用料を支払っている人は追加出費ってどうでしょうか...?

私はこのロックダウン期間中、Whoopを積極的かつ一貫して使用しているあいだ、満足できる結果が得られたと思っています。アプリのインサイトもかなり役立ちました。ニッチなウェアラブルですが、そのニッチな世界で価値はあるかといったら、答えはイエスだと思います。

メモ

・トレーニング強化を目指している人に最適なトラッカー

・画面なし、通知なし、サイレントアラームなし。バッテリー寿命は5〜6日。

・心拍数の変動、心肺機能の負荷、睡眠の質、安静時の心拍数の詳細なグラフ

・手首、前腕、上腕に装着可能。着用感は快適!

・ハードウェアは無料。月額30ドルの会費あり。

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2020-05-24 13:00:00Z
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