Rabu, 13 Mei 2020

Epic Gamesが「Unreal Engine 5」を発表。PS5実機を使ったデモ映像「Lumen in the Land of Nanite」を公開 - 4Gamer.net

 Epic Gamesは,同社のゲームエンジン「Unreal Engine」の最新版となる「Unreal Engine 5」を発表し,PlayStation 5の実機を利用した技術デモ映像「Lumen in the Land of Nanite」を公開した。

 公開された映像は,主として「Unreal Engine 5」に実装された2つの新技術を紹介するものとなっている。1つは映画なみのジオメトリ数を実現する「Nanite」,もう1つは動的なグローバルイルミネーション技術「Lumen」で,グラフィックテクニカルディレクターのBrian Karis氏と,スペシャルプロジェクトアートディレクターのJerome Platteaux氏が解説を行っている。


Nanite


 「Nanite」は「Unreal Engine 5」のコアテクノロジーの1つで,仮想化ジオメトリによって数十億ポリゴンの映画品質のソースアートでも「Unreal Engine 5」に直接インポートが可能になる。ジオメトリはリアルタイムでストリーミング/スケーリングされるため,アーティストは自由にジオメトリディテールを作成できるという。
画像(002)Epic Gamesが「Unreal Engine 5」を発表。PS5実機を使ったデモ映像「Lumen in the Land of Nanite」を公開

 Epic Gamesは,3Dスキャンデータ大手Quixelを2019年11月に買収しているが(関連記事),同社の技術はディズニー映画「ライオンキング」(2019年)にも使われており,映画のようなクオリティの映像が「Unreal Engine 5」で実現できそうだ。
 公開された映像ではワイヤフレームで表示されているシーンがあるが,1つのジオメトリがまるでノイズのように非常に細かいことが分かる。1つのポリゴンを1ピクセル程度のサイズにすることも可能とのこと。
画像(021)Epic Gamesが「Unreal Engine 5」を発表。PS5実機を使ったデモ映像「Lumen in the Land of Nanite」を公開

 映像の後半に登場する銅像は,「ZBrush」のデータとしては1体あたり3300万ポリゴンにおよぶが,PlayStation 5では,この銅像を同時に500体ほど表現できるというから驚きだ。このシーンで使われている銅像のポリゴン数は160億におよぶとのことだ。
画像(014)Epic Gamesが「Unreal Engine 5」を発表。PS5実機を使ったデモ映像「Lumen in the Land of Nanite」を公開
画像(011)Epic Gamesが「Unreal Engine 5」を発表。PS5実機を使ったデモ映像「Lumen in the Land of Nanite」を公開 画像(010)Epic Gamesが「Unreal Engine 5」を発表。PS5実機を使ったデモ映像「Lumen in the Land of Nanite」を公開
画像(017)Epic Gamesが「Unreal Engine 5」を発表。PS5実機を使ったデモ映像「Lumen in the Land of Nanite」を公開

Lumin


 「Unreal Engine 5」で採用された「Lumin」は,光源からの光とその反射を完全に再現できる最新のグローバルイルミネーション技術で,光はテクスチャーに応じて,数mmから数kmまでの距離で反射するという。
 公開された映像では,洞窟の天井の天井から射し込む太陽光のみが光源だが,光に照らされている岩場の反射が,洞窟内部をほんのりと明るくしているのが分かる。アーティストはライトマップを焼き込むことなく,シーンやライトを変更するだけで常にリアルな表現が得られるため,開発時間の大幅な短縮や単純化が実現される。
画像(001)Epic Gamesが「Unreal Engine 5」を発表。PS5実機を使ったデモ映像「Lumen in the Land of Nanite」を公開
画像(004)Epic Gamesが「Unreal Engine 5」を発表。PS5実機を使ったデモ映像「Lumen in the Land of Nanite」を公開
画像(005)Epic Gamesが「Unreal Engine 5」を発表。PS5実機を使ったデモ映像「Lumen in the Land of Nanite」を公開

Convolution Reverb


 「Reverb」(リバーブ)とは,硬い,柔らかい,広い,狭い,ツルツル,デコボコなど,さまざまな特徴のオブジェクトに音が反射する現象を指す。「Convolution Reverb」は新しい概念というわけではないが,「Unreal Engine 5」では,実際の空間から計測したReverb特性をバーチャル空間でリアルタイムに再現できる,「Sound Field Rendering」(Ambisonics Renderting)機能が用意されている。

そのほかの技術


 「Unreal Engine 4」にもすでに搭載されているVFXシステム「Niagara Effect System」は,1つ1つのオブジェクトがそれぞれを認識し,周囲の状況も理解できるように進化したとのこと。
 「Lumen in the Land of Nanite」では,洞窟を抜け出す直前に出現するコウモリの群れや,遺跡内部で懐中電灯の光を避けるかのように動き回る昆虫達の群体シミュレーションが,この「Niagara Effect System」を使って表現されている。

 「Unreal Engine 4」で物理表現や破壊効果を受け持つ「Chaos Physic System」もアップグレードが施され,崖の上から落ちてくる小石や,衣服,タペストリーなどのシミュレーションがさらにリアルになった。

 ゲーム環境が緻密かつ複雑になったことで,キャラクターのアニメーションもそれに合わせた改良が行われており,キャラクターの足場の予想を行う「Predictive Foot Placement」や,ボディの動きをよりナチュラルに表現する「Motion Warping」などの技術を搭載する。また,ドアや壁に手をかけるといった人間的な動きを再現する「Contextual Animation Events」も追加されている。

画像(018)Epic Gamesが「Unreal Engine 5」を発表。PS5実機を使ったデモ映像「Lumen in the Land of Nanite」を公開
画像(019)Epic Gamesが「Unreal Engine 5」を発表。PS5実機を使ったデモ映像「Lumen in the Land of Nanite」を公開 画像(020)Epic Gamesが「Unreal Engine 5」を発表。PS5実機を使ったデモ映像「Lumen in the Land of Nanite」を公開

 この「Lumen in the Land of Nanite」は,開催中のデジタルゲームイベント「Summer Game Fest」でも公開されており,「Summer Game Fest」では,トレイラー公開のあとにEpic Gamesのキーメンバーを迎えた40分ほどのインタビューセッションが行われている。
 同社CEOを務めるティム・スウィーニー(Tim Sweeney)氏によれば,「Unreal Engine 5はビジュアル面で大きくゲームを躍進させることになるが,その根本にあるのは時間的,経済的な圧迫からゲーム開発者達を自由にすること」としており,そうした考え方が「Nanite」や「Lumin」にも見られる。
 また,「Unreal Engine 5」の発表に合わせて,ビジネスモデルの変更が行われており,Unreal Engineを使ったゲームの売上が100万ドルに達するまでロイヤリティが免除されるという。新しいライセンス条項は,遡って2020年1月から適用されるとのことだ。

 「Unreal Engine 5」のプレビューは,PlayStation 5やXbox Series Xが発売されたあとの2021年初頭で,フルリリースは2021年後半が予定されている。次世代機のほかPC,Mac,iOS,Androidに対応する予定だ。
 すでに「Unreal Engine 4.25」は次世代機にも対応しており,上記の最新技術のいくつかも,追加実装を予定しているようだが,Epic Gamesは「Unreal Engine 5への移行は2021年中頃には始まっているはず」としている。

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2020-05-14 04:22:13Z
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