スクウェア・エニックスが7月16日にリリースしたAndroid/iOS用、基本無料のタクティカルRPG「ドラゴンクエストタクト(以下、ドラクエタクト)」。ドラゴンクエストシリーズ初となる戦略ゲームである本作は、500万ダウンロード・初セールスランキング1位を記録するなど、好調な滑り出しを見せています。
本作はリリースから約1か月経ちましたが、「DL数〇〇人突破!」系のイベントが複数開催されており、初心者ミッションも存在するので、始めるにはまだ遅くはありません。そこで今回は、未プレイの方向けに本作を簡単に紹介しつつ、リリースから1か月経ったドラクエタクトの現状をお伝えできればと思います。
関連リンク:ドラゴンクエストタクト
「とくぎ」と属性が肝になる戦略RPG
さて、本作はDQシリーズのゲームですが、主人公=プレイヤーは勇者ではなく、モンスターに指示を出して戦わせる役回りの「ドラクエモンスターズ」的な立ち位置のゲームです。
ゲーム性としてはよくあるスタミナ制のスマホRPG+ストラテジーゲーム。プレイヤーはマス目状のマップに最大5体のモンスターを配置し、移動・攻撃・特技などの指示を出しながらステージクリアを目指し。冒険を進めながらモンスターを仲間にしながら、ステージクリアの報酬等で手に入れたアイテムを使用してモンスターを強化していくというのが大まかな流れです。
本作ではまず、チュートリアルも兼ねてストーリーをプレイすることになるのですが、いろいろな要素を丁寧に解説してくれるので、この手のゲームの初心者でも安心してプレイすることができます。また、ドラクエシリーズでは珍しい、人間のいないモンスター世界を舞台に、ドラクエらしいコミカルなタッチのライトなストーリーも見どころです。
さて、各ステージのクリアに重要なのはパーティ構成とモンスターの「とくぎ」です。とくぎには様々なものがあり、範囲・遠距離攻撃や、攻撃・回復呪文などが存在します。特に重要になるのは属性に関するとくぎ。火属性の呪文でおなじみの「メラ」や、雷(ディン)属性の物理技「らいじん斬り」などがそれにあたるのですが、敵の弱点属性で攻撃できるか・的に弱点で攻撃されないかどうかでステージの難易度はかなり変わってきます。
本作には「推奨戦闘力」という自分のパーティの戦闘力と比較することでステージの難易度を把握できる指標があるのですが、敵の弱点をつけるパーティなら推奨戦闘力ぎりぎりでもサクっとクリアできることが多く、逆にこちらが弱点を突かれるパーティで挑むと推奨戦闘力に届いていても全滅させられてしまうことがあります。そのため、しっかりと戦闘前に敵の属性を確認して、有利なパーティを組むことが最重要だと感じました。
また、ステージの難易度が上がるほどパーティのシナジーも大切になってきます。本作ではレアリティの高いモンスターが保有し、パーティのリーダーに設定すると効果を発揮する「リーダースキル」が存在します。リーダー特性は特定の味方のステータスや技威力を上げるものが多く、これを中心にパーティを構築していくことが難易度の高いステージをクリアするコツとなっています。
例えば、範囲内にいる味方のドラゴンの守備力を上昇させるリーダー属性を持つ「カイザードラゴン」をリーダーにして、味方をドラゴンで固めれば、物理攻撃主体の敵にはめっぽう強くなりますし、「ワイトキング」の「範囲内にいる味方の呪文威力を上昇させる」というリーダー特性を活かし、呪文を得意とするモンスター中心のパーティにしたり......とパーティをリーダー特性に関連するもので固めればかなり強力なシナジーを発揮します。
本作の難易度は現状ではそこまで高くはなく、基本的には弱点の属性で殴ってい行けばなんとかなるという印象です。しかし、相手の弱点をつける有用なモンスターが手元にいない場合はモンスターの初期配置や、的確な移動と遠距離攻撃をうまく使うこと、補助技で味方のステータスを上昇させることなどが必要になってきますし、今後のアップデートで高難易度のステージが追加されていくかもしれません。また、厳しい局面の方が戦略ゲームを楽しめるという方は、敢えて属性縛りプレイをするのもアリだと思います。
どんなモンスターを育成しても無駄にならない
さて、本作のもう一つの肝となるのが育成のシステムです。モンスターはステージクリアで得られる経験値でレベルアップすること以外にも、スカウト(ガチャ)で同一のモンスターが出た場合に入手できる「覚醒ポイント」をしようして行うことのできる「覚醒」や、ステージクリア等で得られる素材を使用して行える「ランクアップ」などで強化が可能です。
また、とくぎを強化・覚えさせたり、装備アイテムを持たせる・持たせた装備を強化することでもステータスを上昇することができます。素材の入手や装備品に関しては専用のクエストがあるので、ストーリー攻略に行き詰ったら、モンスター強化のためにこれらを周回することになります。
多くのスマホ戦略ゲームは、強いキャラを育ててそれを育成していけばどうにかなる、というゲームが殆どで、低ランクのキャラを育てるのが無駄になることが多いです。実際、本作もストーリーモードはレアリティが高く強いキャラを、特定のシナジーで揃えて並べれば強いというのは変わりありません。
しかし、本作は最高ランク以外のモンスターの育成にも意味を持たせてくれる「マスターランク」「バトルロード」というコンテンツが存在します。マスターランクは、「スライム」や「ドラゴン」といった各系統のモンスターのレベルの合計値が一定以上になると、その系統のモンスターが強化されるというもので、このシステムのおかげで低レアリティのモンスターのレベルアップが無駄になりません。
「バトルロード」は特定のモンスターしか参加できないコンテンツで、最高ランクのモンスター以外にも活躍の機会が与えられています。バトルロードはスタミナの消費がなく、各系統のレベルアップ=マスターランクの上昇にも繋がります。
さて、本作をプレイして筆者は、良くも悪くも「優等生」らしいゲームだと感じました。
ドラゴンクエストシリーズというだけあって、グラフィックは非常にきれいですし、チュートリアルも充実しています。また、上述の通り低ランクのキャラクターでも活躍できるシステムなど、細かいところにも気が配られている点は好評価です。
一方で基本的なゲームシステムはオーソドックスなものに納まっており、賛否の分かれる点だと感じました。勿論、モンスターは魅力的であったり、過去シリーズのプレイヤーならば思い出深くもありますし、「老舗の味」的なゲーム性はドラクエらしさともいえるでしょう。
難点としては、本作はまだPvPモードが実装されていないために、配信されているストーリーをクリアしたり、初心者ミッションを最後までやってしまうと、ゲームを起動するモチベーションを維持するのが難しいと感じました。PvPモードは実装予定なので、いち早い登場を期待しています。
また、あくまで個人的な意見ですが、課金によってでしかオートゲームモードの最高速度「超早い」が解禁されないにも関わらず、お試しができないことが不満に感じました。勿論、未課金でも充分に楽しめるゲームですし、気にならないという読者の方が多いとは思いますが……。因みに実際に課金してみると「超早い」は本当に超早いスピードで進行します。本作を長く続けるという方は是非「超早い」を体感してみてください。
とにかく、「ドラクエタクト」は大手IPの名に恥じない、安定して楽しめるタクティカルRPGとなっていますので、気になる方は一度プレイしてみてください。
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2020-08-09 08:31:44Z
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