仕事にも最適解だったり?
ハイエンドのラップトップは、お金さえ出せば、どんどんスペックを上げて、モンスター級のパフォーマンスのマシンを手に入れられます。でも、みんながみんな、とめどなく予算を注ぎこめるわけではありません。かといって、安かろう悪かろうでは話になりませんし…。そんな悩みの落としどころに最適な、AcerのゲーミングノートPCとなる「Nitro 5」のレビューが、米Gizmodo編集部のJoanna Nelius記者から届きました。日本国内の販売モデルとはややスペックが異なるものの、この価格帯でベストな選択肢となりそうな仕上がりです。
もうすぐ年が明けたら、CES 2021において、数々の最新かつ最強のグラフィックスカードなどを積んだ、新たなゲーミングラップトップを目にすることになるでしょう。もっとも新しく優れたマシンを欲するユーザーであれば、それを待つのに越したことはありませんが、ほとんどの人にとっては、ある程度の予算の範囲内で買える満足できるマシンのほうが好まれるのでは? それは決して超軽量モデルでも、もっとも美しいディスプレイや使い心地のよいキーボードを装備したモデルでもないかもしれません。でも、仕事が十分にこなせたらそれで満足という人は少なくないはずです。そういう意味でAcerのNitro 5は、トンでもなく高いわけではないのに十分に使えるマシンとして、いまおすすめのモデルですよ!
これは大学のキャンパスへ通うとき、いっしょに持っていくのに最適なノートPCです。5.07ポンド(約2.3kg)の重量は、バックパックに入れれば、持ち運びに苦になるほどではなく、それでいてデスクの上ではドシッと落ち着いて使える安定感ですね。もちろん、15.6インチモデルの本体サイズは、14.3インチ(約36.3cm)×10インチ(約25.4cm)×1.02インチ(約2.6cm)という大きさになり、せめて1インチを切る薄さに仕上げてほしかったなという思いは残ります。でも、少し前の1,080pないしは144HzのIPSディスプレイクラスで、お手頃な価格のノートPCにはなかったすばらしい特徴を、Nitro 5は備えています。1,100ドル(約11万4000円)で手に入るゲーミングノートPCとしては、上々の出来栄えでしょう
Acer Nitro 5(北米モデル)
これは何?:Acerのお手頃な価格のゲーミングノートPC。
価格:1,100ドル(約11万4000円。レビュー端末)。
好きなところ:お買い得で搭載パーツのほとんどがお気に入り。
残念なところ:ストレージ容量が512GB(編集部注:日本モデルは1TBが標準スペック)。
Nitro 5に搭載されているポート類は、ちょうどいい感じにそろっています。USB 3.2ポートが1つ、USB-A 3.1ポートが2つ、USB-C 3.1ポートが1つ、イーサネットポートにマイクとヘッドフォン端子、そしてHDMIポートが1つです。
2,000ドル以上の価格帯のノートPCでも、これより少ないポートしかないモデルはたくさんあります。ストリーミング目的のマシンではないものの、マウスとヘッドセット、マイクをつないでしまえば、友だちと「Apex Legends」でラウンドを重ねて盛り上がることだって可能。さらに、Bluetooth 5.0がサポートされており、1,280×720ピクセルの解像度のWebカメラとマイクも標準装備されていますよ。
妥協すべきポイントは
Nitro 5を総合的に判断するならば、たとえ1世代前のIntelプロセッサーしか採用されていないとしても、まだ許せる範囲でしょう。Core i7-9750H(編集部注:日本モデルはCore i7-8750H)は、第10世代のプロセッサーよりはスピードが落ちます。でも、ほんの少しフレームレートが下がったり、処理に要する時間が数秒多くかかったり、ゲームのローディングに少しだけ時間が余分にかかったりしても、その代わりにDRAMやストレージ容量やレイトレーシング対応のグラフィックカードがスペック落ちするよりは、まだマシですね。512GBのSSDという標準スペックは、簡単にアップグレードさせられます。最近のゲームファイルのサイズを考えると、やはりゲーミングノートPCには最低でも1TBのSSDが欲しいところでしょうか。Nitro 5に512GBのSSDというストレージ容量は、残念で仕方がないポイントとなってしまいますが、この値段を考えるとそこは我慢しなければならないのかも? どこかで妥協は必要でしょうからね。
Nitro 5に備わるRTX 2060(編集部注:日本モデルはGTX 1050または1060)も、1世代前のグラフィックスカードとはなってしまいますが、この価格帯のノートPCには問題ないパフォーマンスを備えています。お手頃な価格でゲーミングノートPCをそろえるためには、必ず犠牲を強いられるもの。そのなかでNitro 5のコストパフォーマンスの高さは、ベストな選択肢となるでしょう。なおAcerは、Nitro 5のラインナップにRyzen 7 4800HとGTX 1650Tiという組み合わせも同じ値段で用意しています。Ryzenプロセッサは、Core i7-9750Hよりも高性能ですが、ゲーミングノートPCのカギを握っているのはGPU。RTX 2060の性能は、格段にGTX 1650Tiよりも優れています。どちらかというと、GPUよりはCPUのパフォーマンスを犠牲にしたほうがいいんでしょうかね? そのほかのスペックは、どちらもほぼ同じなので。
ライバルマシンより優れている
なお、Core i7-9750Hは、Gateway Creators SeriesのゲーミングノートPCに採用されている、Core i5-10300Hと比較して、Geekbench 4のシングルコアのベンチマークスコアにて、12ポイントだけ高い5186を記録しています。どちらのCPUも、ターボブースト時に同じ4.50GHzの最大動作周波数というスペックですからね。なお、マルチコアで勝負するならば、Core i7-9750Hが6コアで12スレッドという仕様なのに対して、Core i5-10300Hは4コアで8スレッドしかありませんから、こちらはNitro 5が圧勝の結果でしたよ。
いつも測定しているHandbrakeおよびBlenderのベンチマークで比較してみましょう。Nitro 5は、3D画像のレンダリングや4K動画を1080pで30fpsへと変換する12分半から13分半ほどかかるタスクで、いずれも15~20秒ほど高速となりました。一方Nitro 5は、BlenderのGPU測定においてGatewayのゲーミングノートPCより20秒ほど遅れる結果となっています。どちらも同じGPUを採用しているんですけどね。
ゲーミングノートPCという観点からすると、Nitro 5はGateway Creators Seriesより、ほとんどの比較で快適でした。GPUの性能が試されるほどその違いは縮まりましたが。たとえばOverwatchのゲームプレイで比較すると、Nitro 5は1080pにて30fpsもの大差をつけました。Far Cry 5では、Nitro 5が86fpsを達成したのに対して、Gateway Creators Seriesは72fpsどまりです。Total War: Warhammer IIでは67fps対59fpsの結果に、Shadow of the Tomb Raiderでは69fps対63fpsの結果になったのに対して、Metro Exodusでは、レイトレーシングオフ時に46fps対47fps、レイトレーシングオン時に37fps対38fpsでした。全般的にはNitro 5のCore i7-9750Hのほうがコア数が2つ多いため、その威力が発揮されているのでしょう。
バッテリーの持ちはよい
バッテリー寿命で比較するならば、Nitro 5は、ほかのゲーミングノートPCより、ほんの少し平均を上回っています。Acerは、最長8時間の連続使用が可能と謳ってはいますけど、実際のテストでは平均すると連続6時間の使用が限界でしょう。これはMSIのCreator 15やRazerのBlade 15 Advanced、AsusのROG Zephyrus G14と、ほぼ同じバッテリー寿命を備えていることを意味します。Gateway Creators Seriesより1時間長くなっており、AsusのStrix Scar G15より1時間15分、RazerのBlade Pro 17より2時間半も長くバッテリが持ちます。Nitro 5のバッテリ寿命はなかなかのものなのでは?
これは発熱の問題とも関係しています。驚くべきことに、予想よりは不満点が少なかったですね。Intelの第10世代のノートPC向けプロセッサは、使っているとトンでもなく熱くなります! 今年はその事実に度肝を抜かれました。あまりにもシャーシが熱くなって、そこから熱が噴き出してきます。そういう意味では、Intelの第9世代のノートPC向けプロセッサのほうが、まだよいのかもしれません。CPUの温度は、最高で93度を記録し、HWInfoからはスロットリングの問題が示されましたけど、最高100度まで達することはありませんでした。キーボードに触れるあたりの温度も、50度を上回ってしまうことなどはなく、長時間の快適なゲームプレイも可能でしたよ。
もし価格が最優先の選択肢となるならば、いくらか前世代のパーツが用いられたままではあるものの、10万円前後で購入できるゲーミングノートPCのなかで、Nitro 5はベストなモデルといえるでしょう。Acerは、コストパフォーマンスを重視すべく、いくつか犠牲にしたものがありますけど、それは許容できる範囲内でもありました。
まとめ
・スペックのわりには、お手頃な価格がよいです。
・バッテリー寿命は満足できるレベルです。
・SSDは512GBではなく1TBが好ましい。
・CPUの発熱の問題はあるものの、使えなくなるほどではありません。
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2020-12-15 12:00:00Z
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