室内の湿気を取り除く除湿機能と送風機能を組み合わせることで、部屋干しの洗濯物を素早く乾かすことができる「衣類乾燥除湿機」。特に、室内干しの機会が増える梅雨のシーズンから夏にかけては、需要が高まる家電製品です。
一般に、衣類除湿乾燥機には、仕組み的に2つのタイプがあります。
ひとつめは「コンプレッサー方式」と呼ばれるもので、内部に空気圧縮機(コンプレッサー)を搭載し、湿った空気を冷却することで水分を取り除く仕組み。エアコンの除湿機能と同じ方式です。運転中の温度上昇が少なく、高温な環境ほど除湿能力が高まるため、夏場の使用に適しています。消費電力が控えめで、電気代を抑えられるのも特長。ただし、コンプレッサーを内蔵するため、本体は大型化する傾向にあります。
もうひとつは「デシカント方式」。ゼオライトと呼ばれる乾燥剤に水分を吸着させることで、空気中の水分を取り除く仕組みです。ヒーターの熱により、吸着した水分を熱交換器に結露させて集めるため、コンパクトで軽量、稼働音も小さいというメリットの反面、消費電力がコンプレッサー方式の2~3倍高くなる傾向にあります。温度も上昇させてしまうため、夏場の使用には向かないものの、気温の低い冬場には適しています。
そして、2つの方式を併せ持つのが「ハイブリッド方式」です。2つの仕組みの部品を内蔵しているため、本体サイズは大型になりがちで、価格も高くなりますが、季節や室温に応じて最適な方式で運転できるため、パフォーマンスは一番。ランニングコストも抑えられるので、1年中使用したい場合はコスパの高い選択肢となります。
衣類乾燥除湿機選びで確認したいのが“除湿能力”。製品ごとに、1日あたりの除湿量や除湿可能な面積が表記されているので、使用する部屋の広さや洗濯物の量に応じて選ぶことが重要です。
独自のイオン発生技術で消臭や菌の増殖抑制も期待できる
ハイブリッド方式の衣類乾燥除湿機。温度が上昇しすぎるおそれがなく、安定した温度を保つことができ、安全性の高い“PTCセラミックヒーター”を採用しているのも特長です。Amazonでの販売価格は約6万2000円。
1日あたりの定格除湿能力(50Hz/60Hz)は、11/13L。約2キロの衣類乾燥時間は、梅雨時で約64分、冬季で約80分が目安。衣類乾燥1回あたりの電気代の目安は約20円です。運転音も静かで、衣類乾燥・除湿運転時の「音控えめ」コースの運転音は39dBです。
独自のイオン発生技術“プラズマクラスター25000”により、除湿や衣類乾燥と同時に、衣類や部屋の消臭や付着カビ菌などの増殖を抑制する効果も期待できます。
ハイブリッド方式でありながら、サイズは幅36.5×奥行き23.5×高さ64.5センチとコンパクト。設置サイズは、A4サイズの雑誌の見開きよりも省スペースです。4輪キャスター付きで移動もラク。ハンドル付きの排水タンクは水を捨てやすく、お手入れもしやすい構造です。
センサーで室温と湿度を感知し、自動で運転を停止してくれる
ハイブリッド方式の衣類乾燥除湿機。衣類乾燥除湿機は縦長の製品が多いなか、幅47×奥行き25×高さ33.5センチという横長のフォルムが特徴的です。本体の高さが抑えられているため、衣類の真下に設置しやすく、ダイレクトに効率よく風を当てやすい点がメリットです。
1日あたりの定格除湿能力(50Hz/60Hz)は、6/6.5L。約2キロの衣類乾燥時間は、梅雨時で約75分、冬季で約97分が目安。衣類乾燥1回あたりの電気代の目安は、標準モードで約11.2円、速乾モードで約23.2円です。「音ひかえめ」モードで衣類乾燥・除湿運転した場合は43dBの運転音に抑えられます。
独自のイオン発生技術“ナノイーX”を搭載し、部屋干し臭や雑菌の繁殖を抑制する効果も期待できます。切タイマー機能だけでなく、センサーで室温と湿度を感知して乾燥完了を見極め、自動で運転を停止してくれる機能も便利です。Amazonでの販売価格は約4万5000円。
洗濯物の位置や量、状態を“おまかせムーブアイ”で検知
2シリーズを展開する三菱電機の衣類乾燥除湿機の中でも、「サラリ」シリーズと呼ばれる、性能・機能性・使い勝手のよさをバランスよくコンパクトに収めた製品です。Amazonでの販売価格は約4万2000円。
コンプレッサー方式で、1日あたりの定格除湿能力(50/60Hz)は11/12Lと高水準でありながらも、幅36×奥行き21×高さ53.4センチのコンパクトなサイズのため、どこにでも設置がしやすいです。
独自の“おまかせムーブアイ”機能では、洗濯物の位置や量、状態を赤外線・温度・湿度の3つのセンサーで、広範囲にきめ細かく検知。3次元の広角ルーバーと組み合わせることにより、速乾性の高さと乾きムラのなさも特長となります。製品仕様上では、1時間あたりの電気代の目安が8.8/10.4円(50/60Hz)と高めではあるものの、スピーディーに乾くことで運転時間が短くて済み、1回あたりのランニングコストは抑えられます。
衣類乾燥モードは標準/エコ/ズバッと乾燥(少量衣類・ふとんサラリ)、除湿モードは部屋サラリ/浴室カビガード/強運転/弱運転から選ぶことができ、モードの豊富さも魅力です。運転音は、除湿の強/弱が47/39dB、衣類乾燥の標準が49dB。性能に比しては静かで、コンプレッサーの振動音が控えめなため、集合住宅などでも使いやすいです。
アイリスオーヤマ サーキュレーター衣類乾燥除湿機 IJDC-K80
本格的なサーキュレーターを搭載し、部屋の換気にも使える
デシカント方式の衣類乾燥除湿機。本体上部に本格的なサーキュレーターを搭載しているのが特長です。Amazonでの販売価格は約2万3000円。
幅33.4×奥行き28.5×高さ73.9センチのスリムなタワー型の本体ながら、1日あたりの定格除湿能力は8L。デシカント方式のため、衣類乾燥除湿機としては消費電力が720Wと高く、室温が上昇しやすいものの、1年中使うことができます。
加えて、サーキュレーター単体での運転も可能。除湿や衣類乾燥だけでなく、部屋の換気や冷暖房時の空気の循環など、多用途で活用できる点も魅力です。
アイリスオーヤマ サーキュレーター衣類乾燥除湿機 IJDC-K80
コンプレッサー方式ながらコンパクトな本体。運転音も静か
コンプレッサー方式の衣類乾燥除湿機です。本体サイズが大きくなりがちなコンプレッサー方式ながら、幅30.3×奥行き20.3×高さ52.4センチのコンパクトさ。サニタリールームなど、狭い場所でも利用しやすい点がメリットです。
1日あたりの定格除湿能力(50Hz/60Hz)は、6.3/7.1L。約2キロの衣類乾燥時間は、梅雨時で約180分が目安。衣類乾燥1回あたりの電気代の目安は約14円です。運転音は、衣類乾燥時の強運転で40dB、弱運転で36dB。除湿運転の強運転で38dB、弱運転で36dBと静かな点も特長です。
ルーバーの自動スイング機能はないものの、角度は手動で調整可能。最も下向きの状態で約45度の角度となり、床方向にも風を送ることができます。また、“プラズマクラスターイオン”放出機能で、衣類に付いた汗の臭いや生乾き臭、雑菌の繁殖の抑制効果も期待できます。Amazonでの販売価格は約3万5000円。
記事中の製品はEngadget日本版チームが推奨しているものです。販売情報は記事執筆時点のもので、価格や在庫状況は常に変化しています。
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2021-06-23 07:41:20Z
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