■小せえ!
乱暴な言葉をお許しください。Galaxy Foldを初めて「折り畳んで」持ったときに、思わず洩れた言葉が「小せえ!」でした。もちろん事前にGalaxy Foldを触ったことはあったのですが、購入して自分のモノにしたときは、また改めて強く製品の特徴を実感するものなのです。ガラケー時代のストレート端末を彷彿とさせるサイズ感です個人的には、Infinity Flex Displayを開いたときの画面の大きさよりも、閉じたときのボディーの小ささのほうが衝撃的でしたね。
■片手でスムーズに開くのはかなり難しい
さて、取り扱いのしやすさという点にも言及しておくと、スパイン(背骨)構造のヒンジ機構は動きが滑らかで、かつ動作も確実、そのうえ操作感が快楽的です。意味なく開閉動作を繰り返して、無駄にヒンジ機構の寿命を縮めています。ただ片手でスムーズに開くのはかなり難しいですね。ボタンなどを押すと自動的にディスプレイが全開状態になる機構がほしいです。
人差し指で端末をホールドしつつ、中指と薬指で押し出せば片手でディスプレイを開けますが、コンクリートやアスファルトの上でやりたくないです。裸でジャングルを徘徊するほうがマシです
■映画よりコミック向き
4.2:3という画面比率から、使う前からわかっていましたが、Galaxy Foldはコンテンツビューワーとしては映画より書籍(コミック)向きですね。コミックは基本的にGalaxy Foldで読むようになりました。雑誌は変わらず「12.9インチiPad Pro」ですけども。7.3インチのサイズ、4.2:3の比率のGalaxy Foldなら、フキダシのセリフも楽に読めますよ※鈴木みそさんの「ナナのリテラシー」より。許可を得て掲載しています
一方、映画の場合は、上下に大きく黒帯が入ってしまいます。ただしピンチアウトすれば、両端を切り落として縦のサイズに合わせた拡大表示が可能です
個人的には映画で上下に黒帯が入ってもあまり気になりません。また字幕が2行ある場合は、黒帯部分にまたがって表示されるので、ディスプレイのスペースがまったく無駄になるわけではありません。
ただし画面のスペースに余裕があるのは事実なので、「Hulu」や「AbemaTV」、「YouTubeライブ」などをリアルタイム視聴しているときに、そのアプリを上側に寄せて、SNSのタイムラインを下側に表示する機能などが追加されることに期待しています。
■カメラはGalaxy Note 10+とほぼ同等
カメラ画質はまだしっかりと検証できていませんが、身近なものを撮ったかぎりではかなり期待できそうです。そもそもGalaxy Foldには「Galaxy Note 10+」にかぎりなく近いスペックのカメラが搭載されているんですよね。
Galaxy FoldとGalaxy Note 10+のカメラの違い
Galaxy Fold | Galaxy Note 10+ | |
カバーカメラ | ・10MP セルフィーカメラ デュアルピクセル ピクセルサイズ:1.12µm 視野角:80° F値2.2 | - |
インカメラ | ・10MP セルフィーカメラ デュアルピクセル ピクセルサイズ:1.22µm 視野角:80° F値2.2 ・8MP RGB深度カメラ ピクセルサイズ:1.12µm F値1.9 | ・10MP セルフィーカメラ デュアルピクセルAF ピクセルサイズ:1.22µm 視野角:80° F値2.2 |
アウトカメラ | ・16MP 超広角カメラ ピクセルサイズ:1.0µm 視野角:約123˚ F値(絞り):F2.2 ・12MP 広角カメラ スーパースピードデュアルピクセル AF, OIS ピクセルサイズ:1.4μm 視野角:約77˚ デュアルアパチャー:F値1.5/F値2.4 自動切替 ・12MP 望遠カメラ PDAF, OIS ピクセルサイズ:1.0µm 視野角:約45° F値(絞り):F2.4 | ・16MP 超広角カメラ ピクセルサイズ:1.0µm 視野角:約123˚ F値(絞り):F2.2 ・12MP 広角カメラ スーパースピードデュアルピクセル AF, OIS ピクセルサイズ:1.4μm 視野角:約77˚ デュアルアパチャー:F値1.5/F値2.4 自動切替 ・12MP 望遠カメラ PDAF, OIS ピクセルサイズ:1.0µm 視野角:約45° F値(絞り):F2.1 ・深度測位カメラ(TOF) VGA |
レビューサイト「DXOMARK」で「Galaxy Note 10+ 5G」は2位、「Galaxy Note 10+」は3位に入っています(10月28日時点)。スペックに記載されていない部分でパーツが異なる可能性はありますが、Galaxy FoldはGalaxy Note 10+と同等のカメラ性能を備えていることが期待できます。
Galaxy Foldで撮影。Galaxyシリーズは「メシウマカメラ」として定評がありますが、Galaxy Foldもその期待は裏切りません画面が大きいぶん、Galaxy Foldはスマホカメラ最大級のファインダーを備えていると言えます
■ゲームプレイに熱中するのはちょっと不安
Galaxy Foldの注意書きには「ディスプレイの表面を指で強く押したり、たたくなど強い衝撃を与えないでください」とか「メインディスプレイに市販のフィルムを貼らないでください」と記載されています。Infinity Flex Displayはどのぐらいの圧力に耐えられるのでしょうか? そう心配する必要はないと思いますが、エキサイトしたときの自分の力加減を信用できません。これだけ念入りに注意喚起されていると、どの程度の扱いが許容されるのか心配になってしまいます優しいタップを心がけていても、焦ったときに思わず力が入ってしまいそうですなお、「アスファルト9:Legends- 2019年 レーシングアクションゲーム」などインストールできないゲームもありました。画面比率の問題でしょうか?
■最大3画面表示が便利かどうかはいったん保留
Galaxy Foldでは最大3つのアプリを利用できるマルチタスク機能がアピールされていますが、これが本当に実用的かどうかは現時点では保留しています。すべてのアプリをマルチウインドー表示できないのは差し引いても、右に2段に積んだアプリはスペースが狭く、また操作もしにくいです。
現時点では、3画面表示する意味があり、そして操作が快適なアプリの組み合わせはあまり見つけられていません。この機能についてはもう少しいろんな組み合わせを試してから、結論を出したいと思います。
いまのところは「マップ」、「YouTube Music」、「LINE」がベストの組み合わせ。と言うわけでGalaxy Foldのヒンジ機構に負担をかけない、車載スタンドを現在探しています。横から挟み込むタイプは負荷がかかりますし、ちょっとした衝撃でカンタンにはずれてしまいそうですファーストインプレッションはこれにて終了。次回は利用シーンごとの使い勝手についてレビューいたしますね。
https://japanese.engadget.com/2019/10/28/24-galaxy-fold/
2019-10-28 08:45:00Z
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