Kamis, 24 September 2020

Samsung Galaxy Z Fold 2レビュー:ガジェットあるある「買いなのは第2世代」を体現 - ギズモード・ジャパン

初代はインパクト勝負。本当に使えるのは第2世代から。

折りたたみスマホとして世界中から(良くも悪くも)注目を浴びたSamsung Galaxy Fold。その後継機となるGalaxy Z Fold 2、米Gizmodoによるレビューです。Z Fold 2はガジェットあるあるを体現しております。


THE・第2世代

初代Galaxy Foldは、間違いなく2019年最も重要な端末でした。フレキシブルディスプレイという技術によって、大きなスクリーンでありながら高い機動性も持つ新しい端末のあり方を示したし、タブレットとしても使えるマルチタスクっぷりも進化しました。しかし、やっぱりガジェットあるあるは避けて通れなかった。初代プロダクトは、野心あふれる製品であればあるほど、問題が多い。となれば問わずにはいられません。果たして、新しいモノを体験するためだけに、不具合にイライラしながら初代を使う意味ってあったのでしょうか。初代Foldにその価値はあったのでしょうか。逆にいえば、Z Fold 2は第2世代まで待ってよかったと思える端末に仕上がっているのでしょうか?

Galaxy Foldの後継機、第2世代となるGalaxy Z Fold 2は、初代の失敗を全て改善してできた端末です。その上、新たな機能を搭載し使い勝手をアップデートした端末です。2000ドルという価格には歩み寄りがなかったものの、それでもGalaxy Z Fold 2は第2世代として大成功と言っていいと思います。

Samsung Galaxy Z Fold 2

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Image: Sam Rutherford/Gizmodo US

これは何?:Samsungの2020年折りたたみスマホフラッグシップ端末。

価格:2000ドル。

好きなところ:カバースクリーンが大きくなった。リフレッシュレート120Hzディスプレイ。洗練されたデザイン。内側のディスプレイも大きくなった。5G対応。

好きじゃないところ:デカイ。重い。公式の防塵防水表記がない。高い。

良デザインアップデート

Z Fold 2の特筆すべきアップデートはまずデザイン。触るとわかりますが、そもそも作り自体がよくなって安定感があります。ヒンジのデザインが新しくなり、目一杯あけても大丈夫。またヒンジ内部のブラシを増やしギャップを埋めることで、初代モデルよりも埃やゴミにも強くなっています。Galaxy Note 20 Ultraのマットガラス背面デザインをもってくることで、見た目がよくなっただけじゃなく触り心地もアップしています。ただ、再デザインでタフになったとはいえ、公式に防水・防塵レートがでているわけではないので無理はしちゃダメ。

カメラのデザインも初代から大きく変わりました。セルフィーカメラが初代のノッチから、パンチホール型に。つまり、初代では2個あったセルフィーカメラがFold 2では1つになっており、総カメラ数は減っているということなのですが、この決断は吉だったと思います。

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Z fold 2(左)とSurface Duo 2020(右)。
Image: Sam Rutherford/Gizmodo US

デザインチェンジで、初代より重くなっています。MicrosoftのSurface Duoと比べるとMicrosoftがいかに薄い・軽いに注力したかその努力を讃えたくなりますね。ただ、だからと言ってFold 2がダメというわけではなく、今後Samsungの課題として軽量化に期待したいところ。

デザインアップデートで1番評価したいのが、カバースクリーン(折りたたんだ時に外側にあるスクリーン)が少し大きくなって6.2インチなったということ。初代ではビミョーに小さくて使い勝手が悪かったカバースクリーンが、Fold 2ではささっとメールチェックするのにも、地図を確認するのにも使えます。つまり、ちょっとしたタスクなら問題なく使える=やっと役に立つレベルになったということ。もちろん、普通のスマホと比べちゃうとまだまだスクリーンが細長くてタイピングしづらいのですが、それでも初代と比べると劇的な進化だと思います。

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Image: Sam Rutherford/Gizmodo US

120Hz!

メインのスクリーンが(開いた状態で)7.3インチから7.6インチにサイズアップしたのも嬉しいのですが、忘れちゃいけないのが120Hzディスプレイになったということ。可変リフレッシュレート最大120Hzということは、視聴するコンテンツによって適したリフレッシュレートを使うということで、結果、画が美しい上にバッテリーにも考慮できると。マルチタスクも進化していて、同時に2つ、3つのアプリを使用可能。スクリーンの明るさは650nitsで、画面真ん中にヨレがあってもなお、非常に美しいスクリーンになっています。

ちょっと大きくなっただけとはいえ、大きいのはいいこと。7.6インチなのでタブレット端末で写真を撮るおじいちゃん感はあるものの、動画を見るのもゲームするのも大きい方がよし。スクリーンはOLEDなので、黒背景白文字のダークモードで電子リーダーとして使うのもいいですよ。

中途半端な「保護シート」という立ち位置

Fold 2触ってて気になって気になってしょうがないこと。スクリーン保護シート。初代では保護シートが剥がれたことでさんざん問題になっていたのに、まだやるかと。この保護シート、デフォルトで貼られた状態でくるんですが、Samsungいわく「剥がさないように」「(剥がすと)製品に支障をきたす場合があります」とのこと。なんか中途半端だと思いません? 保護シートなのかスクリーンの一部なのかハッキリしてほしいわ。

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Fold 2のスクリーン保護シートも、セルフィーカメラのカットが施されています。が、これが気になっちゃう。
Image: Sam Rutherford/Gizmodo US

2000ドルの端末なので、もちろん雑に扱うことはないし、それなりのケアが必要なのはよくわかります。問題なのは、保護シートの肌触り。シート剥がした初代スクリーンと比べると、どうしたって保護シートがない方がいい。指紋が付きにくい。剥がすなという保護シートならば、2000ドル端末のトップレイヤーとしてそれなりに質の高いシートにして欲しかった。また、使っていくうちにシートが剥がれてきたとか、何か起きたらSamsungの公式サポートに持ってきてほしいと。ユーザー自身で保護シート剥がすと不具合が起きるかもしれないと。もうね、保護シートって立ち位置やめれ!

その他スペック

その他スペックは、5G対応のSnapdragon 865+プロセッサ、RAMが12GB、ストレージ256GB、サイドに指紋センサあり。ワイヤレス充電対応。スピーカーの音も良くなったように感じます。となれば、ハード面での不満を探して言うとしたら、ヘッドフォンジャックとmicroSDカードが使えればなってことくらい?

バッテリーも4500mAhにアップグレード。5G対応で120Hzディスプレイなので、バッテリーがデカイにこしたことはないです。動画再生バッテリーテストでは、120Hzオン状態なら10時間、オフなら15時間と3分。初代が17時間強もったので、バッテリーが大きくなっても120Hzにその分吸いとられている感じ。それでも普通通りに1日使って夜充電しようとすると、まだバッテリー40%残ってました。十分長持ち、パワフルなバッテリーなのです。

3つのリアカメラ:Pixel 4と比較

Z Fold 2のリアカメラは3つ。12MPのメインカメラ、12MPのウルトラワイドカメラ、そして12MPの2倍テレフォトカメラ。カメラは悪くないのですが、Pixel 4と比べると劣ります。というか、Galaxy Note 20 UltraですらPixel 4には勝てないので、これはもうGoogleお見事の一言につきます。

新しいガジェットは第2世代まで待つべし

ガジェットあるあるで初代に懐疑的な人、Foldもやはり例に漏れずです。Z Fold 2も、第2世代待つべき、待つかいがあったと思わせてくれる端末。より速くなって、デザインが洗練され、ディスプレイも進化した。

美しいディスプレイはサイズも素晴らしい。携帯電話であり、タブレットであり、電子リーダーでもある。3つが1つになった端末です。スマホの近未来を体験できる端末です。あ、新しくなったヒンジがカメラスタンド的役割も果たしてくれるので、1台4役ともいえます。

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Image: Sam Rutherford/Gizmodo US

ネックは価格

全方位的にアップデートされたGalaxy Z Fold 2。唯一残った難点はやっぱり価格。高い。2000ドルはほっぺにビンタレベルの高さ。値札見ただけで手に取ることもないかも。ほとんどの人は、折り畳まない普通の1画面スマホで事足りていますし。

とすれば、購入するのはやっぱり最先端好きなアーリーアダプターのみなさん。その人たちに向かって言えることは、繰り返しになりますが、第2世代までまったかいあったよ!ということ。

まとめ

・カバースクリーンとメインの曲がるスクリーンはどちらも120Hzディスプレイ。今まで以上にスマホxタブレットの2-in-1端末として使い勝手が良くなった。

・Fold 2ディスプレイの表面レイヤーは柔らかいプラスティック製とはいえ、端末全体は非常に強く耐久性を感じる。

・初代のようなGalaxy Budsがおまけでついてくる、なんてことはない。

・SamsungのZ Premier Serviceは、1度きりだけどスクリーン交換が150ドルになる。その他、各種テックサポートがある上にワインやカントリークラブのディスカウント特典まで。

・マルチモードで使える=複数端末の役割がこれ1台で。

・画面のヨレはまだある。

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2020-09-24 13:00:00Z
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