先週、初めて宇宙飛行士を乗せた宇宙船を打上げ、ISSまで送り届けることに成功したSpaceXですが、イーロン・マスクCEOは従業員宛のメールで、今後は次世代の大型ロケット兼宇宙船”Starship”の開発を「劇的に」加速させる意向を記しました。
マスク氏はメールに「SpaceXの最優先事項はStarship」だと述べ、Crew Dragonでの人員輸送が現実的になったことで、マスク氏は月や火星をも目指すことを想定する再利用可能な大型ロケット兼宇宙船のStarshipに開発リソースをシフトしていきたい構えです。Starshipは複数バージョンの試作機を同時並行して開発するラピッドプロトタイピングを導入して開発期間を短縮しようとしています。しかしその試作機はこれまでに数回、圧力容器への充填試験や、エンジンの点火試験の最中に派手に破裂や爆発をしており、その開発が順調…とは言い難いようにも思えます。
Starship開発チームはテキサス州ボカチカにある施設で、ほぼ24時間体制でプロトタイプの開発や試験開発を行っています。しかしSpaceX従業員の多くは、本社のあるロサンゼルス近郊や、フロリダ州ケープカナベラル、テキサス州オースティン近郊の施設に勤務しています。Starshipの開発体制を強化したいマスク氏は、メールの中でも従業員に対し「ボカチカで有意義な時間を過ごすことを検討して欲しい」と述べています。さらに異動を受け入れボカチカに移り住む人には、社で所有するプライベートジェットを使った移動手段を提供するとまで記しました。
なおSpaceXとしては、まだCrew Dragonの有人飛行試験Demo-2におけるISSから地上への帰還という重要かつ難しい試験が待ち受けています。マスク氏もメールのなかでStarshipを最優先と言いつつ、カッコ書きで「Dragonの帰還リスクを減らせるものは別として」と書き添えていました。Crew DragonのDemo-2ミッションは無事に帰還までを成功させなければ、NASAとの商業人員輸送プログラムも本運用に入ることができません。とはいえ、イーロン・マスク氏の頭はすでにその先を担う大型の再利用可能ロケットの実現に突き進んでいるようです。
source:CNBC
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2020-06-08 04:20:09Z
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