米アップルが13日、スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」ユーザーへのアプリ配信や課金システムを独占しているとして、米ゲーム会社に提訴された。アップルを巡っては、アプリ販売で独占的な力を行使したとして、欧米の規制当局も独占禁止法に違反した疑いで調査に動くなど、逆風が強まっている。(ワシントン・白石亘)
訴えたのは、世界で3億5000万人のユーザーがいる人気ゲーム「フォートナイト」を開発した米エピック・ゲームズ。3年前にデビューし、日本でも人気だ。
アップルのアプリ配信市場「アップストア」で無料でダウンロードして遊べるが、ユーザーが衣装や装備などのアイテムを購入する場合、アップルの課金システムを使うことが義務付けられている。またアプリ開発者は売上高の30%を手数料でアップルに払う必要があり、手数料の高さから「アップル税」と批判される。
エピック社は13日、周到な戦略を実行に移した。まずユーザーがアップルの課金システムを使わず、エピック社への直接支払いを選べば、アイテムの代金を最大20%割り引くサービスを開始。アップルが規約に違反したとして、アップストアからゲームを削除すると、違法な独占の差し止めを求める訴訟を起こし、すぐに挑発的な動画を公開した。
当のアップルが1984年にIBMが独占するコンピューター業界に参入した際に話題となったCMをもじり、エピック社が改革者として巨大アップルに挑む内容。最後に「独占に異議を唱えると、アップルは報復に10億台ものデバイスでゲームをブロックした」と訴え、ユーザーの賛同を求めた。米紙ニューヨーク・タイムズは「アップルの痛いところを攻撃する方法を正確に計算した」と評した。
アップルは株式時価総額が2兆ドル(約210兆円)に迫り、GAFAと呼ばれる米巨大IT企業の先頭を走る。特にアプリ販売などサービス部門は伸びが大きい成長の柱だ。だが、欧州連合(EU)の欧州委員会が6月、独禁法の調査を始めるなど包囲網が狭まる。
アップルは徹底抗戦の構えを崩さない。クック最高経営責任者(CEO)は先月の米議会公聴会で「手数料の対象となるのは、アップル製品で顧客を獲得するアプリに限られる。手数料の水準も競合他社と同等かそれより低い」と主張した。
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2020-08-14 20:50:00Z
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