Kamis, 11 Mei 2023

【やじうまミニレビュー】 視野角わずか35度、部屋の背景の映り込みを最小限にできるWebカメラを試す - PC Watch

サンワダイレクト「400-CAM103」。実売価格は4,980円

 Webカメラを使ってのWeb会議などでのお困り事の1つに、カメラの視野角が広すぎて、映ってほしくない範囲まで映り込んでしまうことが挙げられる。

 特にテレワークが普及して自宅からWeb会議に参加する機会が増えてからは、生活感のある空間がなるべく映らないよう別の部屋へと毎回移動したり、バーチャル背景を取り入れて背景を映さないよう気を遣っている人は多いだろう。

 今回紹介するサンワダイレクト「400-CAM103」は、視野角が極端に狭いことから、背景の映り込みを最小限にできるWebカメラだ。ワイド画角を売りにする製品も多い中、なるべく映らないようにするという真逆の方向性は興味深い。実際に購入して試してみたのでレビューをお届けする。

見た目は一般的なWebカメラだが……

 一般的にWebカメラの視野角は60度前後が多い中、本製品の画角はわずか35度しかないことが特徴だ。モニターの上部に設置した場合、いわゆるバストアップよりもさらに狭い範囲しか映らないので、部屋の背景をなるべく映したくない場合にぴったりだ。

 製品としては至って一般的なWebカメラであるため、使い方自体は通常のWebカメラと何ら違いはない。Windowsであれば接続するだけでWebカメラとして認識され、ZoomやSkype、Teamsなど、さまざまなWeb会議ツールで利用できる。ちなみにマイクは非搭載となっている。

 オートフォーカスではなく手動でフォーカスを合わせる方式だが、Web会議での利用であれば、カメラから顔までの距離はほぼ一定なので、いったん合わせてしまえばそう神経質になる必要はない。特に本製品は画角が限られることもあり、着座する位置はおのずと限定されるのでなおさらだ。

見た目は一般的なWebカメラ。ケーブル長は1.8mと十分
クリップでモニター上部に設置できる。挟む力はそれほど強くはない
スタンドとして立てることもできる。ちなみに最短3cmの接写にも対応する

「35度の狭視野角」実際にどのくらい違う?

 「35度の狭視野角」と言われても、実際どの程度狭いのかピンとこない人もいるだろう。そこで視野角63度の一般的なWebカメラと見え方を比較してみた。

 デスクの前に座った状態、つまりカメラから顔までが数十cm~1m程度の距離であれば、63度のWebカメラでは証明写真ほどの範囲、つまり頭全体と肩までを含む範囲が映るのに対し、本製品は首から上の部分しか映らない。

 この画角であれば、部屋の背景で映り込むのは実質的にほぼ顔の左右だけに限定されるので、部屋の中のちらかり具合を見せまいと、広範囲にわたって背後を整理整頓して片付ける必要もない。

比較のために視野角63度のWebカメラを用意し、一般的なWeb会議でのカメラから人物までの距離を再現してみた
視野角63度のWebカメラ(バッファローBSWHD06MBK)であれば、いわゆるバストアップの範囲が映る
本製品はほぼ顔しか映らないため、そのぶん映り込む背景も最小限の範囲で済ませられる

 「そんなことをしなくてもバーチャル背景を使えばいいじゃん」という指摘もあるだろうが、人物の動きに追従できずに背景がチラチラ見えるという、バーチャル背景にはつきもののリスクは本製品にはまったくない。併用すればより効果的だ。

 また背後をひんぱんに人が通過するような場所だと、バーチャル背景はほぼ役に立たないのに対して、狭い範囲しか映らない本製品であれば、うっかり背後を人が通過した場合も映るのは一瞬で済むので、相手からしても気が散らないというメリットがある。

やや高価だがメリット大

 そんな本製品の実売価格は約5千円。フルHDの200万画素という一般的なWebカメラとしてはやや高価だが、ズーム機能のある製品よりは安価だし、そもそもズーム機能のある製品だからといってここまで狭い画角を持つとは限らない。むしろ単機能ならではの使い勝手のよさを評価したいところだ。

 またクリップで固定した状態で上下左右に首を振れたり、また三脚に取り付けられるギミックもあるなど、設置方法が多彩なのも利点だ。価格的にもう一声ほしかったのは事実だが、許容範囲というのが、実際に使った上での感想だ。

 ノートPCを使っている人であれば、気心が知れたメンバーとのTV電話は内蔵のインカメラを使い、背景がなるべく映ると困るフォーマルなWeb会議のみ本製品を使うといった使い分けもありだろう。ありそうでなかった製品としておすすめしたい。

横から見たところ。Webカメラとしてはかなりコンパクトな部類に入る
カメラの付け根部分と、クリップの後部が可動する構造
底面には三脚に取り付けるためのネジ穴もある

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2023-05-11 21:45:00Z
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