Jumat, 05 Juni 2020

NASAの火星探査車「パーセベランス」日本時間7月17日夜に打ち上げ - sorae

火星探査車「パーセベランス」を描いた想像図(Credit: NASA/JPL-Caltech)

今年の夏に打ち上げられる火星探査車「パーセベランス(Perseverance)」の打ち上げ予定日が日本時間2020年7月17日22時15分に決まったことがNASAから発表されました。将来の回収と地球への持ち帰りを見越したサンプル保管容器や小型ヘリコプター「インジェニュイティ(Ingenuity)」を搭載した新しい探査車が、いよいよ火星へと向かうことになります。

欧州宇宙機関(ESA)とロスコスモスによる火星探査計画「エクソマーズ」二度目のミッションの打ち上げが2022年に延期されたり、NASAの新型ロケット「SLS(スペース・ローンチ・システム)」や新型宇宙船「オリオン」の開発・試験が一時中断したりするなど、今年に入ってからは新型コロナウイルスの感染拡大が各国の宇宙機関にも影響を与えてきましたが、パーセベランスの打ち上げ準備は着々と進められてきました。打ち上げ期間は7月17日から8月11日までが設定されており、天候悪化などのために前述の予定日時よりも遅くなる可能性があります。

アトラスVロケットによって打ち上げられたパーセベランスは、日本時間で来年2021年2月19日朝に火星のジェゼロ・クレーターに着陸。かつて湖だったと考えられているクレーターでのサンプル採取や分析を行い、生命の痕跡を探します。また、着陸から2か月半後の5月には搭載していたインジェニュイティを地面に下ろし、火星における初飛行を支援します。

なお、地球と火星の位置関係上、2020年7月には火星探査機の打ち上げが相次ぎます。パーセベランスの打ち上げ2日前の日本時間7月15日5時51分には、アラブ首長国連邦の火星探査機「ホープ(Hope)」がH-IIAロケットによって種子島宇宙センターから打ち上げられる予定です。また、中国の火星探査機「天問1号」の打ち上げも7月中に実施される見込みです。

関連:火星で生命の痕跡を探すのは、あの探偵の名を冠した観測装置

Image Credit: NASA/JPL-Caltech
Source: NASA
文/松村武宏

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