Selasa, 16 April 2019

宇宙滞在で遺伝子が変化!?双子の宇宙飛行士のその後が明らかに - ニコニコニュース

Photo credit: NASA Johnson on Visual Hunt / CC BY-NC-ND

一年ぶりにさらに詳細な続報が入りました!これは興味深いですね…。

2015年3月から2016年3月までの1年間、NASAの双子宇宙飛行士の一人スコット・ケリーは、地表から数百km上空の国際宇宙ステーションの微小重力下で過ごしました。一方、一卵性の兄弟であり同僚でもあるマーク・ケリーは地球上にとどまりました。

これはめったにない研究機会です。ケリー兄弟は遺伝的に同一です。マークが地球に留まったことで、良い比較対照実験となったのです。おかげでスコットが宇宙で生活した際の身体の変化を詳細に研究できます。各種の解析手法をミックスしたマルチオミクス解析で長期宇宙滞在の影響を調査した研究の最初の報告が「Science」誌に掲載されました。

研究範囲は多岐に渡り、身体レベルから分子レベルまであらゆる解析が行われました。遺伝子発現やテロメア、エピジェネティクスから免疫機能、細菌叢などです。

人間が地球上で繁栄して数万年経っています。私達は地球上で生まれ、地球上で進化しました。宇宙での微小重力や電離放射線のある環境では、色んな部分に変化がおきます。そんな変化を個人として追跡することはこれまでもできました。例えば、長期宇宙滞在は目に解剖学的な変化、骨密度は減り、脳に微小な変化をもたらします。でも、双子を分子レベルで調査すれば、さらに核心へと迫ることができるのです。

今回の論文がでるまでにも、スコットの体内で起きた変化についてはいくつか発表されています。酸素欠乏ストレス、炎症の増加、劇的な栄養素の変化などによって、主に免疫系を中心として7%の遺伝子的な変化が起きています。

スコットの目には、眼球の平坦化、網膜の肥厚など、他の宇宙飛行士でも見られた変化があり、骨の密度においても同じ変化がありました。

Photo credit: NASA Johnson on Visual Hunt / CC BY-NC

新たな研究では、細菌叢にも変化が見られました。細菌叢の種類に違いは見られませんでしたが、割合が変化していたのです。良いニュースとしては、インフルエンザワクチンが宇宙でも機能していたことです。また、スコットの食事や運動習慣が、地球上のマークよりも健康に良い影響をもたらしていました。スコットの体重は減少していたのです。

面白いのが、スコットの白血球の持つテロメアの長さが伸びていたことです。テロメアは染色体の端を守っているDNA配列で、分裂によりどんどん短くなり、なくなると分裂できなくなります。事前の予想では、テロメアは短くなると考えられていて、実際短くなっているものもあったのですが、驚くほど伸びているものが見つかったのです。

電離放射線は、スコットの染色体に構造変化を起こし、微小重力環境は頸動脈の壁を厚くし、コラーゲンを減少させていました。認知機能にも影響が見られました。宇宙滞在中に認知機能に変化は見られなかったのですが、地上に戻ったときに低下が見られたのです。

こうした変化のほとんどは一時的なものでした。でも火星から帰還した場合には回復にもっと時間がかかるでしょう。また、変化が持続しているものも見られました。短くなっていたテロメアの増加や、ある種の遺伝子の発現はそのまま残っています。

双子の宇宙飛行士というめったにない機会を利用して行われた今回の研究。今後火星への長期有人探査を目指すまえに、貴重なデータとなりました。宇宙に出ることで起こった身体的変化の多くが回復するという発見は、今後の有人探査にはプラスになったでしょう。

民間企業が参入することで、将来宇宙旅行は一般人にも手が届くなるものとなりそうです。今回の研究はそのときの不安を減らしてくれましたね。

宇宙滞在で遺伝子が変化!?双子のDNAと別物になってしまった宇宙飛行士

宇宙滞在で遺伝子が変化!?双子の宇宙飛行士のその後が明らかに

Let's block ads! (Why?)


https://news.nicovideo.jp/watch/nw5163381?news_ref=top_60

2019-04-16 12:03:19Z
52781667492353

Tidak ada komentar:

Posting Komentar