◆~柳谷智宣の「デジタル四方山話」第43回~
2019年4月2日、Googleのメールサービス「Inbox」が終了した。Inboxは「Gmail」とは別のアプリで、2014年にリリースされた。Gmailを改良するのではなく、今後10年間必要とされるメールサービスを目指してゼロから開発されたプロダクト。スヌーズやバンドル、ハイライト、リマインダー、アシストといった先進の機能が搭載され、一部に根強いファンを獲得していた。しかし、想定ほど広まらなかったためか、スヌーズなど一部の機能をGmailに移植し、Inboxの中止という流れになったようだ。ちなみに、同日、SNSの「Google+」も終了した。
現在のGmailはウェブ版もスマホアプリ版もとても洗練されたUIで使いやすい。iOSユーザーでもメインメールアプリとして使っている人も多い。しかし、Inboxが好きだった人には違和感があるかもしれない。そこでオススメなのが「Spark」というメールアプリだ。
SparkはInboxで人気だった機能を一通り搭載している無料アプリ。従来はiOSアプリだけだったのだが、2019年4月2日に待望のAndroid版がリリースされた。
Gmailだけでなく、OutlookやiCloud、Yahoo!といった他のIMAPメールアカウントも登録でき、まとめてチェックすることができる。もちろん、利用しているメールサービスがIMAPに対応してれば、「設定」の「メールアカウント」から追加できる。「アカウントカラー」を有効にすれば、メールアドレスごとに色分けしてくれるのでわかりやすい。アカウントを切り替えたり、メールアプリを使い分けなくて済むのは便利だ。
Inboxのように、メールの右スライドで既読とアーカイブ、左スライドでピン留めと削除が可能。時計アイコンをタップすると、一端受信トレイからメールを消し、任意のタイミングで再受信してくれる「スヌーズ」機能を利用できる。
◆スヌーズ機能はなにが便利なのか?
基本的に、ビジネスでは毎日受信トレイは空っぽにするのが基本。ずるずると未処理のメールが残っていると、アポを飛ばしたり締め切りに遅れたりと、トラブルが頻発する。メールはすべて処理してアーカイブしていくのが基本だ。
しかし、明日返信するべきものなどの扱いが面倒。これくらいは、と例外扱いにするのがぐずぐずになる原因になってしまうからだ。空にすると言ったら、空にすること。
そこで、今のタイミングでは処理しないメールはスヌーズで明日とか来週とかに飛ばすのだ。指定日時になると、再度表示され、あたかもその時に受信したように対応できるようになる。
メールの上にあるピンアイコンをタップするとピン留めできる。例えば、返信などの対応が必要なメールを「ピン付き」にしておき、処理したら右にスワイプしてアーカイブするといった、TODOリストに近い使い方も可能だ。
すべてのメールを表示することもできるが、Sparkを使うならぜひ「Smart Inbox」を利用したい。メールの内容を分析し、重要度や内容によって自動的に分類してくれるのだ。そのため、例えば「通知」や「メールマガジン」カテゴリはがんがん読み飛ばしてアーカイブし、「重要」に振り分けられているメールは全画面表示して、左右スワイプできちんと読んでいけるので効率的だ。
スマホでばりばりメールを裁くなら、Sparkはオススメ。Gmailが最近対応して話題になっている予約送信機能ももちろん搭載している。
「Dropbox」や「OneDrive」といったクラウドストレージサービスや「Trello」や「Wunderlist」などのTODO管理サービスなどと連携して、添付ファイルやタスクを扱うことも可能。メール裁きが面倒で負担に感じている人はぜひ、試してみよう。
【柳谷智宣】
お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2年前に海底熟成ウイスキーを扱う「トゥールビヨン」を立ち上げ、現在販売中
https://news.nicovideo.jp/watch/nw5132184
2019-04-10 07:18:04Z
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