まだちょっと不自然な横滑り移動をしますが、かなりリアルです。
facebookのAI研究者たちが、現実の人間を簡単にゲーム内のキャラクターにしてしまう技術を研究しています。報告によると、この技術は「Vid2Game」というもので、仕組み自体は複雑ではなく、映像中の特定の動きを分析して切り抜くだけとのこと。しかしその分析にはAIが活用されています。
昔から似たようなものはあった
現実の人間をゲームに取り込むというのは、実は結構昔からあるアイディアなんですよね。
たとえば90年代にはセガが出した、世界初のホログラフィック・ゲーム『Time Traveler』がありました。これはプレイヤーの選択肢により、予め録画された役者の映像が投影されるというものでした。ほかにも初期の『モータルコンバット』も、コスプレした役者を撮影し、アニメ化してキャラクターとして動かすというものでした。
今日のゲームキャラクターたちは、リアルに3D化されたフルCGが主流です。ゲームによってはプレイヤーたちが時間を使って自分に、または誰かに似せるよう表情をクリエイトし直すなんてこともできて当たり前の時代になりました。また時として、自分の顔をマッピングしてキャラクターを作るという方法もあったりします。
Vid2GameはAIが自動化する
facebookのAI Researchが公開したVid2Gameのビデオは、上記の技術をひっくり返すことになるかもしれません。
報告よると、彼らは誰かがテニスなどの決められた5~8分ほどのアクションを演じる映像を使って、ふたつのニューラル・ネットワークを訓練しました。ひとつ目の「Pose2Pose」は、映像を分析して動いている人物を切り抜きます。次にふたつ目の「Pose2Frame」は、人物と、それが生み出す影と反射といった要素を、ゲームでレンダリングされた新たな背景上に移動させて重ねるのです。
その結果、フルCGの3Dキャラクターほどスムーズではありませんが、キャラクターをコントロールができるようになります。この技術がもっと進化すれば、自分自身をフルCGキャラとして動かせるような未来も遠くはないでしょう。いつまで経っても微調整が終わらないキャラ・クリエイト機能も瞬時に終わらせてくれるわけです。
VRなどに応用できそう
facebookがOculusを持っていることを踏まえると、この技術はゲームだけでなくVRで自分そっくりのアバターを作るなんていう使い方にも応用できそうです。近い将来、スマートフォンで自分が動いたり踊ったりしている姿を何秒間か撮影し、AIがそれを基にアバターを生成するのが当たり前の時代が到来するかもしれませんね。
Source: YouTube, Vid2Game via Venturebeat
https://www.gizmodo.jp/2019/04/ai-might-soon-make-it-easy-to-put-yourself.html
2019-04-22 09:30:00Z
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